今回エイブルが製作したサードは、まさにそのことを体現してくれた車両だった。まず、クルマを素の状態に戻すことを優先し、コンディションを整えてからサードの弱点補強を行っていた。あくまでベースのリフレッシュが優先され、そこに注ぎ込まれるエイブルのノウハウも凄まじいが、そうして出来上がった車両のフィーリングが何とも素晴らしかった。
今回のサード、仕上げ整備に同行したが、納車整備にもかかわらずエンジン上側のガスケットまで新品に交換していたのには驚いた。その他リフレッシュに関しては、オーナーさんとの相談の上ということになるのだが、サード素人の筆者でも、「ここまでやればかなりの状態になるだろう」という想像がつくほどだった。
・足回り&ステアリング系リフレッシュ
・ベルト類交換
・エイブルオリジナルの国産流用型オルタネーター
・点火系パーツオール交換
・インテークマニホールドのガスケット交換
・ウオーターポンプ交換
etc
もちろん、ベース車両の状態ありきとなるのだ(それを見つけるショップとしても目利きも必要となる)が、それ以外に油脂類交換や水回り機能のチェックおよびリフレッシュの他に、点火系がオールリフレッシュされ、各部のオイル滲み等の予防が施され、足回り&ステアリング系のリフレッシュによって、走って止まって曲がっての機能が改めて生き返ったわけである。
エイブル代表原氏いわく「現代の最新CPUに制御された車両ではないからこそ、整備で交換したパーツ一つ一つの効果も体感しやすく、どこかにトラブルが起きてもそのパーツのみを交換できたりと、整備性がいいのが90年代の魅力ですね。メカニカルなパーツならまだまだ手に入りますし、その部分で困ることはないですから。ただ、そもそものサード自体がなくなって手に入りづらくなっているという問題はありますがね」
恐らくあと10年もすれば、サードカマロも、現在では考えられない金額を用意しないと入手できないコレクターズカーの1台になっていることは間違いないだろう。しかも、今回のような感動的なマシンならなおさらだろう。
サードカマロは硬派な雰囲気をもたらす最後の世代であり、キャブレター時代のようなメカニカル部分に気兼ねさがまったくいらないことが(それでいて濃厚なアメ車風味が味わえることが)、逆にコレクターズカーになる資質の高さを物語っていると言えるのかもしれない。
283,800円
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