TEST RIDE

[試乗記]

一時代を築いたVシリーズの先駆け的存在

キャデラックSTS-V (CADILLAC STS-V)

珍しいフルノーマルのヤナセD車もの

中古車試乗ではレア車として認知されているキャデラックSTS-Vを取材してきた。

更新日:2016.10.20

文/吉田昌宏 写真/古閑章郎

取材協力/ガレージダイバン TEL 0356073344 [ホームページ] [詳細情報]

FFセビルからFRへすべてを新開発

 2005年モデルとして登場し、2011年に消滅したキャデラックSTS。STSは、前年まで存在したキャデラックセビルSTSの後を受けて登場した4ドアセダン。特徴は、それまでFF駆動だったセビルから、FR駆動へと回帰したモデルということ。

 STSは、たった7年だったが、FRの大型セダンとしてキャデラックブランドを率いた中心的存在として活躍したモデルなのである。

 ただしこのSTS、2011年に消滅後は、キャデラックDTSと統合になり(ここで再びFFベースに戻る)、2012年に登場する後継モデル・XTSへと繋がって行くことになるのだが…。

 すなわちこのSTSは、2000年以降に登場したFRの大型セダンとして、しかもV8エンジンノーススターを搭載した最後のFRモデルとして、そして最後のアメリカ的キャデラックとして、歴史に残る1台なのである(今や時代は「国際的なキャデラック」となっているわけだから)。

 2004年に登場したSTSは、それまでのセビルから駆動系を一新し(横置きから縦置きに変わるために約8割が新開発)、あらたにFRセダンとしてリニューアルされた。用意されたグレードは3種類。3.6リッターV6エンジンを搭載したFR、4.6リッターV8ノーススターを搭載したFR、さらに同じく4.6リッターV8ノーススターを搭載したAWDであり、じつはこのFRベースの4駆モデルこそが、最強のツーリングマシンだったことは意外に知られていない。

ボディサイズは5020×1845×1465ミリ、ホイールベース295ミリで、当時のメルセデスSクラス、BMW7シリーズ、レクサスLSなどをライバル視して開発された。だが、4.4リッターV8スーパーチャージャーは洗練の極みというよりは、アメリカ的迫力を生み、アメ車ファンにとっては最後の現代版キャデラックとして親しまれていた。

縦目のテールライトは間接照明型 のLED式テールライト。スポイラーに内蔵されるハイマウントストップランプは、ほぼ左右車幅いっぱいのサイズ感。これもキャデラックの伝統的手法。

五角形のグリルは、STS-Vではステンレスワイヤーメッシュ製。同じくステンレスワイヤーメッシュ製のエアインテークと共に、スポーティな雰囲気を演出する。

スーパーチャージャーが効く2000回転前後で、まったく異なる二面性が味わえる。

現代に続く「Vシリーズ」の先駆け的存在

 しかも、この時代以降に続くキャデラックのデザインフィロソフィーである「アート&サイエンス」に基づく直線基調のデザインが採用され始めたモデルということで、キャデラックの「変化」を対外的にアピールし始めた最初のモデルであった。

 で、このSTSに遅れること一年。満を持して登場したのがSTS-Vであった。この期に続くVシリーズの先駆け的存在である。

 STSの持つラグジュアリーな基本性能はそのままに、パワートレーンと足回りをチューニングすることで、STSの持つ可能性を大幅に向上させたモデル。

 搭載されるエンジンは4.4リッターV8+スーパーチャージャー。446hp、最大トルク60.8kg-mを発生させ、「STS+122hp」を実現したスポーティセダンである。

 またエクステリアは、専用ステンレス製ワイヤーメッシュグリル、ロワーグリル、空力性能を考慮したフロントバンパースカート、さらに左右のフォグランプ下部にブレーキ冷却用ダクトを加えるなど、より精悍でスポーティなパーツを与え、トランクリッド後端部のリアスポイラーも専用デザインとして、空力性能の向上を図ったのである。

 取材車はそんなSTS-Vの2007年モデルである。この車両はすでに7.7万キロ走行だが、ヤナセ物のD車であり、フルノーマル車であることが何よりも嬉しい。

 いわずがなだが、中古車はあくまで中古であるから価格が安くなっている。だからそのぶん、性能的にも各部の消耗は致し方ない。だが、フルノーマルであれば、入手後に消耗部分を改良することで「戻せる」性能が高いのは言うまでもない。

 STS-Vに搭載されるV8スーパーチャージャーは、期待以上のパフォーマンスを示してくれる。2000回転から明確に効きだすスーパーチャージャーは、2トンを超えるボディを軽々と走らせる。

 そして同時に鳴り響く野太いエキゾーストにしびれる。

搭載されるエンジンは、マスタービルダーによって1基ずつ手作業で組立てられた逸品。4.4リッターV8ノーススターエンジンには、スーパーチャージャーが組み合わされ446hp、最大トルク60.8kg-mを発生させる。当時のキャデラック史上最強のパワーを誇るV8エンジンは、静止状態から時速60マイルまでの到達時間が5秒を切る加速性能を実現していた。

フロント18、リア19インチの専用10スポークのアルミホイールを採用している。中古車としてノーマルホイールが備わっているのも珍しい。

高負荷の制動能力にも耐えうるブレンボ製ベンチレーテッドローターを備えるブレーキ。

アメリカ的風味が色濃く残る最後のキャデラック

 室内からの雰囲気は、寡黙なキャデラック風情だが、エンジンは軽々回り太いトルク感が味わえる。一瞬の加速感は、まさにマッスルカー並だ。

 そしてコーナーでは専用に強化されたサスペンションがしっかりと路面をグリップする。適度な角度でロールは抑えられ、そのままラインをトレースしはじめるといった感じで回っていく。

 サルーン的な乗り味を期待していると若干肩透かしを喰らうかもしれない。そのくらい路面からの当たりは強い。思うに、装着タイヤの消耗もあるとは思うが、このクルマが並みのサルーンではなく、あくまでパフォーマンスカーであるという証拠であろう。

 とはいえ、街中を2000回転以下で走っていれば、それこそ快適なセダンであることも、また間違いない事実である。そういう意味では羊の皮をかぶった狼的な超高性能車とも表現できるだろう。

 ボディの剛性もステアリングの剛性も格段に高く、過去のアメ車のそれと比較すると驚くほどの進化を感じさせる。だが、だからといってアメ車色は完全に無くなってしまっているのか? といえば、まったくそうではない。

 現行のVシリーズのように、すでに高性能欧州車と言ってしまっても間違いではないような、もの凄い性能を感じさることはなく、どちらかといえばスーパーチャージャーを後付けしたカスタマイズマシンのようなアメリカ的魅力がこのSTS-Vには色濃く残っている。

 そういう意味では、紛れもないアメ車であり、STSの前世代・セビルをも感じさせるようなキャデラック風味がまだ残っているのが、このSTS-Vの最大の特徴である。

 しかもD車のフルノーマルとくれば、消耗品関係を交換し、タイヤとショックを新品にすれば、それこそ一時代を築いた90年代から続く旧キャデラックがまだ味わえるのだから、好きな方なら入手する価値は多分にあるだろう。

シンプルなインテリアだが、各部の素材や製法にこだわりが見て取れる。センターコンソールやドアアームレストに使用されるウッドはSTS-V専用のオリーブアッシュバールウッド。適度に華やかでありながらも落ち着いた雰囲気を演出している。本レザー巻きのステアリングの質感が何よりも高い。

本革にパーフォレーテッド加工付きのスエードをインサートしたシート。ドライバーズシートは距離に応じたヤレを感じさせるのは致し方ない。

だが、リアシートには使用歴はあるもののヤレをあまり感じさせないのはコンディションの良さを物語っている。恐らく前オーナーさんは自家用車として前席使用が中心だったのだろう。

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