TEST RIDE

[試乗記]

さらなる完成度を増したミニバンの雄

2018 トヨタシエナ SE

同じ道具車でもひと味違う趣味性&希少性

北米トヨタが誇るミニバン、トヨタシエナの2018年モデルを取材した。マスクが変わったシエナは、これまで以上のアグレッシブさが持ち味である。

更新日:2019.04.03

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/ベルエアー TEL 0436265700 [ホームページ] [詳細情報]

走りの質が高いミニバンの代表

 北米トヨタが誇るミニバン、トヨタシエナ。2011年に現行型にモデルチェンジし、日本でも逆輸入車ブームに乗ってかなりの台数が直輸入されている。

 そして、このシエナの魅力はひと言、国産ミニバンにはない「走り」の性能である。

 いわゆる国産ミニバンは、背の高さを優先し室内空間を稼ぎ出しているからこそ、高速性能ではイマイチ安定感を欠き、「まあでもミニバンだから~、仕方ない」という認識にて成り立っていた。

 だからシエナが登場した時は、ミニバンとしての空間容量の多さと重心位置の低いバンとして走りにも満足し、さらに「トヨタの左ハンドル車」としての珍しさ(優越感)が、多くのユーザーの興味をひいたのである。

 そんなシエナが2017年以降、二度にわたりマイナーチェンジを行っている。2017年は搭載エンジンとミッションの大幅な変化である。

フロントマスクが大幅に変更されている2018年型。旧型シエナオーナーであっても、この「顔」の変化は見逃せないはず。2019年型の変化の少なさを見れば、この2018年型が買いな年式であるはず。

リアからの眺めはこれまで通りに近い。それにしてもシエナといえば「白か黒」といった感じだが、こういった派手なカラーリングは雰囲気を変え、品を感じさせるから不思議である。

グリル内のエンブレムからミリ波レーダーや単眼カメラにより前方車両や歩行者を検知し衝突を回避するサポートシステムが装備されている。

2018年型の最大の特徴はフロントマスクであり、フロントバンパーが鋭角になり、グリルの開口部が大きくアグレッシブになった。

エンジンは2017年に先んじて進化している

 2016年までのシエナに搭載されていたエンジンは3.5リッターV6。266hp、最大トルク244lb-ftを発生させていたが、2017年モデルに新たに搭載されたエンジンは同じく3.5リッターV6の筒内直接燃料噴射(D-4S)を採用したもの。それによって296hp、最大トルクは263lb-ftへと進化している。

 くわえてこのエンジンに組み合わされるミッションは、それまでの6速ATから8速ATへと進化し、あらゆる領域での燃費効率を上げることに成功しているのである。

 単なるスペック比較では、国産トヨタのアルファードとほぼ同様レベルの性能数値になったことから、あえてシエナをチョイスしても後悔しないだけのレベルに成長したと言っていい。

 そして2018年。再びマイナーチェンジにより、ボディエクステリアの変化とボディカラーの追加、さらには電装系や安全装備のレベルアップが図られる。最大の特徴はフロントマスクにあり、フロントバンパーが鋭角に、同時にグリルの開口部が大きくアグレッシブになっている。

 さらにトヨタセーフティセンスといった安全装備のレベルアップが図られ、これまで以上の満足度が与えられるようになっている。

2016年までシエナに搭載されていたエンジンは3.5リッターV6。266hp、最大トルク244lb-ftを発生させていたが、2017年から新たに搭載されたエンジンは同じく3.5リッターV6の筒内直接燃料噴射(D-4S)を採用したもの。それによって296hp、最大トルクは263lb-ftへと進化している。実質30hpのアップである。

アメリカ的に見ればかなり良く出来たインテリアである。質感も悪くないし、機能的な部分において国産車に劣っている部分はまったくない。シフトのインジケーターもメーター中央に配置されているから、積極的に8ATを操ることも可能である。

メーター周りの構造もスポーティかつ実用的で、ホワイトメーターがアメリカ的スポーティカーを連想させる。

こちらは2017年モデル。上記の2018年型と「顔」が違うことが一目瞭然。

2018年モデルがひとつの完成形

 ちなみにこのトヨタセーフティセンスだが、フロントグリル内のトヨタエンブレム内から発せられるミリ波レーダーや単眼カメラにより前方車両や歩行者を検知し衝突を回避するサポートシステムである。

 これら装備は、基本、国産トヨタ車に装備されるものと同一であり、簡単に言ってしまうと、国産トヨタ車と同様レベルの安全装備が得られるというわけである。

なお、すでに新車は2019年モデルへと進んでいるが、2019年モデルはSEにのみ追加モデルが登場。SEとは、シエナのなかのスポーティグレード。そのSEに4WDモデルが追加された。このSE4WDは、7人乗りモデルと限定されている(SEは8人乗り)が4WDを求めるユーザーには大きな変化に違いない。

 さて、2018年モデルの実車である。「顔」が変わった2018年モデルのSEは、これまでの丸型イメージとは若干異なったアグレッシブな印象が強い。これまでのモデルも、SEグレードのみはそういった印象があったが、2018年型では過去のシエナのイメージが覆りそうなほど強い。

 恐らく、日本でもこの2018年モデルはかなりの人気を博すのではないだろうか。たとえば大径ホイール等のカスタマイズを行うにも、このフロントマスクの迫力との組み合わせで一段と凄みを増すだろう。

 一方で、インテリア等の質感もこれまでと同様、比較的高いレベルを有しているから、品質の面からも国産車ユーザーにもオススメできるモデルであるだろう。

 シエナを含めたミニバン系は、比較的多くの荷物と家族等を載せ走る、いわゆる道具車的使われ方が一般的だろう。だがシエナの場合は、そこに趣味性と希少性を加えることが可能である。ベルエアーなら、白、黒といったありきたりのボディカラーだけでなく、全色セレクト可能だしアフターフォローも充実しているから、好きなボディカラーのシエナに長く乗ることができるはずである。

組み合わされるミッションは、これまでの6速ATから8速ATへと進化している。この多段化による走行性能および燃費向上がじつは我々ユーザーにとって一番大切だったりする。

セカンドシート以降の室内空間の広さは特筆もの。使い買っても良いし、シートアレンジも豊富。国産ミニバンにはない左ハンドル車としての優越感もあるし。

シートアレンジを使用し折りたためば広大なスペースが現れるが、シートを使用したままでも、ご覧のとおりの荷室スペースがある。子供のサッカーや少年野球の移動にももちろん使える。

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>> 2017 トヨタ シエナ SE (TOYOTA SIENNA SE) を見る
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