更新日:2021.05.11
文/田中享 写真/ゼネラルモータース
前エントリーのマスタングマッハEもそうだが、現状、日本における電気自動車(EV)の直輸入は不可能である。
だが、2030年、もしくは2035年にはガソリンエンジン車自体の生産が不可能になる可能性が非常に高いわけだから、多少の時間がかかるにせよ、いずれEV車の直輸入が可能になるのではないか(日本の法規が変わる)という淡い期待を抱いているのも事実。
そうすればハマーEVにも乗れるし、この先登場するであろう、アメリカンEV車にもどんどん乗れるはず。
で、一連の2030年問題に付随するかのようにキャデラックの発言が話題を呼んでいる。「2030年までにガソリンエンジン車の生産をやめる」というもの。
先般、ジャガーが「2025年からフルEV化を始め、2030年までには完了する」と発表していたが、キャデラックも同様のEV化を2030年までには行うということである。
2030年まであと8年半だが、「本当に可能なの?(無理じゃね)」という思いと「新しい時代のアメ車EVラインナップを見てみたい」という二つの思いが交錯するが、以下に紹介するキャデラックEVを見て、その可能性の実現を大いに感じたのである。
その名もキャデラックリリック(LYRIQ)。全長×全幅×全高:4996×1977×1623ミリ、ホイールベース:3094ミリのボディに12個のモジュールによる蓄電容量100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載。そのモーターの出力は340hp、最大トルク440Nmを発生させ、1度のフル充電で300マイル(約480キロ弱)の航続を可能にする。
また充電に関しては、190kwの急速充電に対応しており、10分程度の充電で76マイル(約122キロ)走行することが可能であり、同時に家庭での充電も当然可能で、その際には19.2kwの充電モジュールを使用するのだが、それによって1時間の充電で52マイル(約83キロ)走行が可能になるという。
このリリックには、ドライビング操作における新しい試みも付加されており、一つがアクセルペダルのみのワンペダル走行である。これはアクセルペダルの上下操作のみで加減速や制動を行うもので、GMが独自に開発した回生ブレーキシステムの採用によって、ステアリングホイールのパドル操作でブレーキングによる制動の減速力を制御することができるという。
室内は、キャデラックならではのラグジュアリーなインテリアが構築され、33インチの大型LEDディスプレイを備える。
リリックは、開発スケジュールが前倒しになり、予定よりも9カ月早く公開されている。あくまでプリプロダクションモデルということだが、市販モデルもこのスタイルをまとい変更の予定はないという。今後は、あらゆる部分の調整&熟成が行われ、2022年春頃には発売が開始される予定という。
本国での価格は、5万9990ドル(約650万円)。時期や価格は未定だが、日本での発売も検討されている。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES