TEST RIDE

[試乗記]

400キュービックインチV8エンジン搭載のGran Turismo Omologato

1967 ポンティアック GTO

マッスルカーでありながら品のあるデザイン

マッスルカーの起源とも言われるポンティアックGTOを取材した。

更新日:2023.02.10

文/田中享 写真/古閑章郎

取材協力/ジャパンレーストラックトレンズ TEL 0356613836 [ホームページ] [詳細情報]

GMを代表するポンティアック作の希少な名車

 いわゆる旧車の王道といえばダッジ系だったりマスタングだったりカマロだったりするのだろうが、プリムスが3台続き、今回がポンティアックである。

 というか、この企画は、旧車の肝となるエンジンやキャブレターを中心とした「扱い」に特化したものであり、これを参考に是非ともアメ車の旧車に興味を抱き、いつの日か乗って欲しいというもの。

 なので、王道&マイナーは問わず、実際に街中を走っている旧車を紹介したいと思っている。

 で、1967年型ポンティアックGTO。言わずと知れたマッスルカーの起源とも言われる存在である。このポンティアックGTOは、1964年から1967年までを第一世代とし、その間にデザイン的変更がちょくちょく行われていた。

 一度目が65年。二度目が66年、そして67年にはリアテールのデザインが8連式になる等、それぞれの年式にそれぞれのデザイン的味わいがある。

▲マッスルカーの起源と称されるポンティアックGTO。

▲GTOとは、「Gran Turismo Omologato」というイタリア語の頭文字。当時のポンティアックは、「グランプリ」、「ボンネビル」、「ル・マン」といったモータースポーツに由来する車名をよく使用していた。

 で、GTOはもともとル・マンをベースにしたオプションパッケージとして誕生していることから、ル・マンとデザイン的方向性が似ている。というか、率直に言ってほとんど同じ。ル・マンのボンネットフードにエアダクトが装着されたものがGTOである。

 そして66年にボディラインのモデルチェンジを受け、縦目2連のヘッドライトにコークボトルと称される流麗なボディラインが組み合わされた、一目でGTOとわかるスタイリングが形成されたのである。

 67年には上記のデザインに、リアテールの形状が変更され8連式になり、片側4灯ずつが配置される形になっている。

 まったくの余談だが、古い欧州車を見ると可愛いと思うことが多いのだが、古いアメ車を見ると必ずやカッコイイと思う。それは丸みを帯びた小さいデザインが多い欧州車に対して、角形の大きなボディを特徴とするデザインが多いことに起因するのだろう。

 このGTOも本当にデザインが素晴らしい。一目見て「アメ車」とわかる全体の雰囲気にプラスしてちょっとした品があるのも素敵である。

▲搭載されるエンジンは、400キュービックインチ=6.6リッターV8エンジン。当時はエコノミー、スタンダード、ハイアウトプットの3種類が存在し、取材車両はハイアウトプット。よって当時360hpを発生させると言われていた。

▲使い込まれた感のあるV8エンジン。キャブレターはエーデルブロックの550cfm。

▲4バルブ2ステージのキャブレターは、一つのスロットルボディの中に2バレルのスロットルバルブが前後に二組入っているから4バレル。そして低速から高速にかけてその前後のスロットルバルブが交互に動いたりしてガソリン噴射と燃焼効率の変化を生み出し適切な燃焼を行っている。

 搭載されるエンジンは400キュービックインチ=6.6リッターV8エンジン。当時はエコノミー、スタンダード、ハイアウトプットの3種類が存在し、取材車両はハイアウトプット。よって360hpを発生させると言われていた。それを3速ATで駆動する。

 この6.6リッターV8エンジンには、エーデルブロックの4バルブ2ステージのキャブレターが装着されており、その構造は一つのスロットルボディの中に2バレルのスロットルバルブが前後に二組入っているというもの。

 そして低速から高速にかけてその前後のスロットルバルブが交互に動いたりすることでガソリン噴射と燃焼効率の変化を生み出し適切な燃焼を行っている。

 それ以外にも点火系や各種配線がしっかり組み直されており、旧車の肝となる「燃料、点火、電気」といった部分の整備が確実に行われている。

 聞けば「昔のエンジンの頑丈さは言わずもがなです。ですので、そのエンジンを支える点火、電気、燃料供給といった部分をしっかり整備しておけば、意外と普通に乗れてしまうものです」とレーストラックの高橋氏。

▲この型は1964年から1967年になるが、1966年に一度ボディスタイルのデザイン変更を受けている。よってこのフロントマスクは66年から67年の2年間となる。

▲GTOをGTOたらしめるエアダクト。このエアダクトがないとポンティアックルマンになる。

▲ホイールはアメリカンレーシングの17インチ。

▲1967年型ではリアテールのみ変更される。テールライトが8連式になり、両サイドに4灯ずつが配置される形になっている。

 この車両は、取材時にも暖気を兼ねて近隣を数分走ったのだが、非常に調子がいい。めちゃくちゃ快調とも言える。そして暖まってしまえば、それこそ一発始動が可能であり、気兼ねなく乗れてしまう。

 なのでエンジンルームを開けるとわかるが、いわゆるピカピカに輝くエンジンルームではない。実際に使われているからこその使用感で満たされる。

 だが、飾り物ではないから、これはこれで正解なのだろう。

 このGTOのオーナーさんは、初代デュランゴを所有しており、その整備をレーストラックに任せている。その関係からポンティアックGTOの調整も行っている。なんせレーストラックの高橋氏がメカニックとして修行をしていた時代のメインがキャブレターだったわけだから、「正直言って、現代のアメ車よりもやりやすいですよ(笑)」という理由もわかる。

 そんな高橋氏をして「調子がいい」というのだから、非常に羨ましい。ちなみに、ここまでの程度を備えた旧車を買うとなると、それこそかなりの高額となってしまうことは否めない。だが今、旧車自体の人気が非常に高いというし、その中心的存在が若者というから、気をつけてほしい。

 一つアドバイスすることがあるとすれば、クルマを見つける前に信頼できる整備可能、もしくは相談可能なショップを見つけておくこと。それだけでだいぶ状況が変わるはずである。

 それにしてもGTO、非常に貴重な車両ということだが、ここまでコンディションに優れた個体を見たのは初めてである。

▲インテリアのコンディションは非常に良い。センターコンソールに見えるバックモニターは日常的にこの車両を使っている証左でもある。

▲ミッションは3速AT。フロアシフトにはハースト製デュアルゲートシフトノブが装備される。

▲ボディカラーに準じたブルーレザーのシートが非常によく似合う。こうしたお洒落なインテリアは旧車の醍醐味の一つである。

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