TEST RIDE

[試乗記]

欧州車を彷彿とさせる高剛性ボディ&足回りは健在

2013 キャデラック CTS スポーツワゴン

10年経っても古臭さは微塵も感じない

二代目キャデラックCTSのスポーツワゴンの中古車を取材した。

更新日:2023.12.25

文/石山英次 写真/古閑章郎

取材協力/エイブル TEL 044-857-1836 [ホームページ] [詳細情報]

スタイリッシュなキャデラックを求める方に

 エイブルといえば、サードカマロを中心とした90年代モデルの販売がメインと思うかもしれない。だが、そういった90年代等の、いわゆる旧車的存在は仕入れに困る。そう、販売できるような状態の個体が非常に限られるからだ。

 だからエイブルでは、90年代を中心とした旧車的存在を取り扱う一方で、2000年代以降の面白い中古車の販売も積極的に手掛けている。例えばそれはリンカーンMKXだったりグランドチェロキーSRT8だったりするわけである。

 で、今回紹介するキャデラックCTSもそのうちの一台。CTSとはいえ普通のセダンではなくあえてのスポーツワゴンを選ぶところがエイブルらしい。

▲新世代のターゲットに向け開発されたCTS。キャデラックらしい華やかなデザインがポイント。

▲このクルマの特徴であるリアスタイル。何とも挑発的でスタイリッシュ。ルーフが後に向かって徐々に厚みを増し、骨太なエンドピラーに至るデザイン。

 さて、キャデラックCTSであるが、CTSといえば2003年に登場した初代モデルの記憶が鮮明である。それ以前のキャデラックといえば、セビルにエルドラド、デゥビルといった高級車然としたモデルが多く、想定ユーザーも60歳以上というものであった。

 くわえて、北米市場を優先したクルマ作りによって世界での評価はイマイチ。当時のベンツやBMW、レクサスには遠く及ばず、ワールドワイドでウケる車両を開発することになる。

 そこで生まれたのがキャデラックCTS。

 だが、当時のアメ車ユーザーにしてみれば北米市場を優先したクルマ作りこそが最善であり、誰もでにウケるアメ車なんて・・・。

 筆者も同様に、初期のCTSの評価は低い。ボディも足回りもガチガチで、デザインも中途半端な感が否めない。室内も、アメ車風な質素な感じというか華やかさが皆無で、確かに質実剛健的ではあったが、とにかく全てが中途半端で嫌いだった。

 そんなCTSも2008年に二代目に進化する。

▲搭載されるエンジンは3リッター直噴V6で、273ps、最大トルク30.8kg-mを発生させる。

▲ワゴンボディではあるが、前後重量配分50:50を実現し、サーキットで鍛えた高剛性ボディとともに走りのレベルが非常に高い。

▲235/50R18インチタイヤ&ホイールを装着する。ブレーキの効きも抜群。

 すると初代の中途半端な感じがなくなり、熟成された各部の質感にキャデラックを感じるようになる=魅力的なスモールキャデラックの誕生である。

 特に良くなったのがデザインで、アート&サイエンスデザインが如実に感じられるようになり、単純に素敵である。余談だが今回取材したモデルは10年落ちの2013年型であったが、デザインの古臭さは微塵も感じなかった!

 くわえてハンドリングや足回りの硬さも、「ただ硬いだけ」にとどまらず、しっかり制御され、必要な時に硬く、必要でない時は快適な状態が維持されるようなセッティングで、それは今の時代に乗っても感じるほどである。

 で、そんなCTSに途中から加わったのがスポーツワゴンである。

 2010年に登場したワゴンの特徴は3つ。まずは、サイズはセダンを絶対に上回らないこと。またセダン以上に個性的で斬新なルックスであること。そして最後に、セダンと同等のバランスの取れたダイナミック性能を維持することである。

 すなわち、ワゴンとはいえばリアのオーバーハングが長いカプリスワゴンのような形を思い浮かべるかもしれないが、このスポーツワゴンの実態は「セダン+α」。

▲デザインもさることながら素材の仕上げや細部のトリム成形などが格段に緻密になっているインテリア。

▲組み合わされるミッションは6AT。マニュアルモード付きで非常に使い易い。

▲センターコンソールの造形や各部のタッチもレベルが格段に向上している。

▲正規ディーラーのナビゲーションが装着されている。

 だから、ワゴンとしての性能よりはあくまでセダンと同様の走りが重要であり、そこにプラスαの荷室スペースを加えたモデルと考えるのが正しい。

 それが証拠に、前後重量配分が50:50であり、ニュルブルクリンクサーキットで鍛えたバランスの良さ&高剛性ボディがとにかく気持ちよい。

 ということで、エイブルで取材した2013年型スポーツワゴンである。走行約7.4万キロのディーラー車(修復なし)で3リッターモデルの「プレミアム」となる(レギュラーガソリン仕様)。

 ちなみに当時にグレードは、3.6リッターモデルと3リッターモデルの二種類あり、3.6リッターモデルは「プレミアム」のみ、3リッターモデルは「スタンダード」「ラグジュアリー」「プレミアム」の3グレード展開であった。

 ということで、取材個体は3リッターモデルのトップグレードとなる。

▲メーター類やコンソールは立体的な造形になって、視覚的な魅力が増しさらに視認性が格段に向上している。

▲スポーツシートは硬質だが体をしっかりホールドしてくれる。中古車としてのコンディションも悪くない。

▲リアシートも同様に上々のコンディションを保っている。

 まずは10年落ちの約7万4000キロ走行だが、一般論として年平均7400キロ走行だから過走行では全くない。逆にちょっと少ないくらいだし、ディーラー車であるから、全体的に瑕疵が少ない。

 とはいえ、中古車であるからヤレはあり、例えばそれは内外装の小キズであったり汚れであったりするが、全体的な印象としてはかなりの上玉だと思う。

 くわえてエイブルの原社長が仕入れ後約一ヶ月半程度試乗し、消耗品関係を交換していたからか、埃をかぶった死んでる車両的な印象は皆無で、どちらかといえば、「今まさに乗ってます」的な生きてる中古車であり、だから乗っても驚くほシッカリしていた印象であった。

 搭載されるエンジンは3リッター直噴V6で273ps、最大トルク30.8kg-mを発生させる。それを6速ATと組み合わせているが、これがまた絶品。中速以降が非常に活発なエンジンで、街中を気持ち良く走らせることが可能。

 サスペンションも含め、高速域のスタビリティ&パワー感が重視されている雰囲気をビンビン感じるし、実際時速80キロを超えると直進安定性の高さを示し始めるから、おそらくだが、高速巡航は得意中の得意だろう。

▲ボディからの視界も良く街中から高速走行に至るまで非常に気持ち良く走らせることが可能。ちなみに右ハンドル仕様の違和感も皆無。

▲開口部が大きくフラットなフロアだから荷物の積み下ろしが容易。スペースを区切るペットガードや大容量の床下カーゴスペースなど実用性を追求した荷室になっている。

▲このクルマの本筋はおそらく高速走行。非常にスタビリティの高い走りが可能である。

 同様に驚くのが、デザインの良さとボディの作りの良さで、デビュー当時は、華やかさを演出しすぎのちょっとした「やりすぎ感」を感じたものだったが、それが今となっては古臭くなく、個人的にはちょうどいい塩梅にも思えたし、10年経ってもシッカリしたボディも当時のコンセプトのおかげである。

 それすなわち、中古車になって改めて良さに気づくほど各部分がシッカリ作られていたということなのだろう。

 エイブルは、サードカマロやジープグランドワゴニアといった90年代の車両を扱っている一方で、2000年から2010年程度の魅力的な中古車を扱っている。

 特に2000年代以降のアメ車は、その当時アメ車バブルと言われた時代だけあって、今となってみると「スゲー」と驚嘆するほどの力作がかなりの数あったりする。

 一方で、その年代であれば、まだまだパーツの存在に気兼ねすることなく乗れるため、中古車として積極的にお勧めしやすい年代でもある。

 そういう意味において、今回のCTSスポーツワゴンはこの時代ならではのCTSだからこそ存在したモデルであると言えるだろう。

 くわえて、そうした特殊モデルであっても走らせればドイツ車に負けずとも劣らない高速性能を発揮させるのだから、高性能かつスタイリッシュなキャデラックを求める方に最適な選択肢ではないかと思うのである。

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