2008年春、シカゴオートショーのフロアにそのクルマが姿を現した瞬間、世界中のアメ車ファンの時が止まった。1970年型初代モデルのシャープなプレスライン、深く埋め込まれたデュアルヘッドライト、そしてマッチョなCピラーの造形。それは単なるノスタルジーではなく、現代の安全基準をクリアした新品のチャレンジャーだった。
当時、経営難にあったクライスラーには、スポーツカー専用のプラットフォームをゼロから開発する余裕はなかった。与えられたのは、メルセデスベンツEクラス譲りの「LXプラットフォーム」という重厚なセダン用のシャシー。しかし、チーフデザイナーのラルフ・ギレス率いるチームは、これを絶好のチャンスへと変えた。
この現代版チャレンジャー復活プロジェクトを大きく動かしたのが、フォードマスタングが巻き起こした空前の大ヒット劇である。チャレンジャー復活の3年前となる2005年、フォードは初代マスタングのモチーフを現代に蘇らせた5代目モデルを投入し、アメリカ全土で爆発的なブームを巻き起こした。

▲2019年型チャレンジャーR/TスキャットパックT/AのBCD認定中古車。走行約1.4万キロの上質車。

▲ブラック&ホワイトのレーシーな佇まいが特徴。
「古き良きポニーカーの再来」に熱狂する市場を目の当たりにし、モパー(MOPAR)の血統を守り続けてきたダッジは、長年眠っていたチャレンジャーの魂を目覚めさせる最大のチャレンジを敢行。すなわち、ライバルの大成功こそが現代版チャレンジャー復活の起爆剤となったのである。
しかし、そのデザインにおいて、マスタングが初代の持つ軽快なポニーカーのモチーフをスマートな優等生として「再解釈(翻訳)」したのに対し、現代版チャレンジャーが選んだのは「憑依(乗り移り)」だった。
あえてボディサイドを平らにし、フェンダーを大きく膨らませることで、1970年型の幻影を現代の巨大なボディに文字通り憑依させたのである。
「限られた制約の中で、失われた黄金期を現代にそのまま降臨させる」という執念のアプローチが、他のどのクルマにも真似できない圧倒的なロードプレゼンス(威圧感)を生み出し、アメリカのストリートでマスタングに負けない大ヒットを記録するに至った。

▲ボンネットフードはサテンブラック。ボンネットピンが往年のレーシングカーを彷彿とさせる。

▲ボディサイドには専用のストライプが入る。

▲ヘッドライトのインナーがくり抜かれて走行風をエンジンルームへダイレクトに送り込むインダクションエアスクープが標準装備。
2008年の復活を起点として熟成を重ねた現代版チャレンジャーのラインナップにおいて、マニアの間でとりわけ異彩を放つのが、R/Tスキャットパック T/Aである。
そのルーツは、マッスルカー黄金期である1970年に遡る。当時、全米屈指の人気を誇ったSCCA(スポーツ・カー・クラブ・オブ・アメリカ)のトランザム・シリーズに参戦するため、ダッジは過酷なホモロゲーション(公認)モデル「チャレンジャー T/A」を世に送り出した。
サーキットを駆け抜けるために生まれたそのスパルタンな血統は、当時の熱狂的なファンたちを深く魅了した。
現代に蘇ったT/Aは、まさにその伝説へのオマージュである。最高峰の怪物ヘルキャットほど過激すぎず、しかしノーマルモデルとは一線を画す。
ボンネット、ルーフ、リアデッキリッドがサテンブラック(艶消し黒)でスパルタンに塗り分けられ、サイドには専用ストライプが走る。さらに、ヘッドライトのインナーがくり抜かれて走行風をエンジンルームへダイレクトに送り込むインダクションエアスクープも標準装備される。

▲ルーフ、リアデッキリッドも同様にサテンブラックで統一される。

▲硬派な雰囲気をもたらすが、サンルーフを開け流すことも可能。

▲搭載されるエンジンは6.4リッターV8エンジン。485hpを発生させる。
そしてその心臓部には、圧倒的なパワーと刺激的なフィーリングを誇る6.4リッターV8 HEMIエンジン(392キュービックインチ)が鎮座する。
485馬力を発生するこの大排気量NAエンジンを搭載したR/Tスキャットパック T/Aは、スーパーチャージャー付きモデルとはまた異なる、スロットルを踏み込んだ瞬間のダイレクトなレスポンスと、胸をすくような自然吸気ならではの力強い吹け上がりを堪能できる。
現代版チャレンジャーのラインナップ全体を見渡したとき、このR/Tスキャットパック T/Aは、数あるモデルの中で唯一、サーキットの熱気と雰囲気を色濃く感じさせるレーシングなモデルだ。
レーシーな装いと大排気量V8を纏うその佇まいは他グレードとは一線を画し、走らせずとも硬派な走りを予感させるほどカッコイイ。とりわけ、タマ数が少なく圧倒的なコントラストを放つホワイトのR/Tスキャットパック T/Aは、大人の色気と硬派さを見事に両立させる珠玉の存在である。

▲ドライバー側に向いたコックピット風のインテリア。中古車としては非常にレベルの高いコンディション、

▲パドルシフトで8速ATを操作可能。

▲V8の快音を聞きながらタコメーターの上下動に浸れる。

▲TA刺繍の入ったシート。コンディションのレベルの高さに驚く違いない。
取材車の2019年型BCD認定中古車は、走行1.4万キロという驚くほど走行距離が抑えられた極上のコンディションを誇る。
ブラック&ホワイトの美しいコンビネーションが目を引くこの個体なら、6.4リッターV8が放つ圧倒的なパフォーマンスと唯一無二の世界観を、心ゆくまで堪能し尽くせる最高の相棒となってくれるはずだ。
販売を手がけるBUBU横浜は、豊富な経験と専門知識を持ち、購入後のカーライフを隅々まで支えてくれるチャレンジャー専門店(主治医)としての確固たる信頼がある。加えて、管理ユーザーだった経歴を持つBCD認定中古車ということで、コンディションの良さはもちろん、購入後のケアまで一切の不安はない。
失われゆくV8マッスルと共に歩むアメ車ライフを、信頼の拠点とともに始めてみてはいかがだろうか。
99,000円
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