プロウラーは、現在は消滅してしまった「プリムス」ディビジョンから1997年に1998年型として発売を開始。2001年には「プリムス」が廃止されため、ディビジョンをクライスラーに変更。最終的には2002年モデルまで販売された。
5年間という短い期間のみの販売だったが、総生産台数は1万1479台と、エキセントリックな外観の割には意外に多い。しかし、1代限りで絶版となった希少車であるのは間違いないし、「目立つ」という観点で言えば、アメ車の中でもトップクラスの存在であるのは間違いないだろう。
プロウラーの最大の特徴は何と言ってもそのボディスタイル。アメ車について詳しくない&それなりのクルマ好きから見れば、「スーパーセブンのお化けみたいなクルマ」に見えるかもしれないが、このスタイルは「ホットロッド」を強く意識してデザインされている。
ホットロッドというのはアメリカで最もメジャーなカーカスタム(というか、クルマ文化)のジャンルだが、「ホットロッドとは何ぞや?」というのを簡潔に説明するのはけっこう難しい。したがって、ここではシンプルに「1920年代後半から1930年代前半に生産された、フォードのモデルTやモデルA、モデルBなどをベースに、様々なカスタム&チューニングを施したクルマたちを発端にするカスタムスタイル」と定義するが、そのホットロッドのビジュアルを現代風にアレンジして生産車としたのがプロウラーなのである。
アメリカではこのプロウラーの消滅からほどなくして、フォード マスタング、シボレー カマロ、ダッジ チャレンジャーといった「リプロダクションカー」とか「モダン マッスルカー」と呼ばれる復古主義的なモデルが大ヒットするが、ニュアンス的にはこれらとは少し違うし、かといってクライスラーPTクルーザーやシボレーHHRとも微妙に違う。強いて言えば、かつて日産自動車が販売した「フィガロ」や「パオ」、あるいは光岡自動車が販売した「ヒミコ」が近いかも? 言ってしまえば「スタイルありき」のモデルであり、いずれにしろかなり特殊なモデルであったのは間違いない。
スタイル優先で生産されたモデルだけに、プロウラーというモデルは見た目と違ってエンジンやパワートレインはいたって普通。3.5リッターV6ユニットは最高出力253hp(初期は214hp)だし、ミッションも普通のトルクコン式4AT。スペックだけみればごくごく普通のクルマである。ところが、サイズがコンパクトで車重が1,287kgしかないので、実際に走らせると、これが見た目に違わず速いのである。見た目に似合わず中身は普通、でも走りの実力はスペック以上で見た目通りという(笑)。
色んな意味で普通でなく、アメ車の中でも異彩を放っており、二度とこの様なクルマが作られることはないと思われる。そんな特殊なモデルであるプロウラーは、「毎日は乗らないけど、深夜の気分転嫁や休日のドライブ用。たまに気が向いた時に遊べる3台目、あるいは4台目のクルマが欲しいな」といった人には自信を持ってオススメできるアメ車かも?(笑)。
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