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リフトアップとラグジュアリーを巧みに融合した1台

シンプル&クールなちょい上げ ハマーH2

異なる2つの要素のバランス感が最も重要?

数年前、ハマーH2が日本で大ブレイクしていた時に撮影した1台。当時の日本でハマーをチョイスしていたユーザーには「目立ってナンボ!」という理由でH2を購入した人が多かったので、こういうシンプルでクールな仕様のカスタムは逆に新鮮だった。と、記憶している(笑)

更新日:2011.10.01

文/田中享(Tanaka Susumu) 写真/佐藤安孝(Sato Yasutaka/バーナーイメージズ)

取材協力/ウイングオート TEL 052-409-5434 [ホームページ] [詳細情報]

ひとつひとつのパーツにコダワリが!

 ハマーを購入する以前からコンセプトは決まっていた。すなわち誰も見たことのないH2。そのために選んだのが、リフトアップだった。
 ランチョの4インチリフトアップキットは、ボディのブラックに合わせブラック品番でオーダーし、ランチョのショックアブソーバーもホワイトではなくシルバーカラーを採用して足回りの見栄えの差別化を図った。そして一番こだわったホイールは、KMC社製のXDシリーズ・ROCKSTARを採用! オフロード・ラグジュアリーとしてのデザイン面と迫力とを考慮しつつ、サイズはクロームの22インチを選択。ちなみに、背面タイヤにも同様にROCKSTARを装着させ、リアビューの迫力に拍車をかけた。
 またボディのブラックと絶妙なコンビネーションを見せるクロームパーツの採用によって、リフトアップしたボディにもラグジュアリー感がシッカリと出ており、ワイルドなイメージを持ちながらも、品のあるオフロードラグジュアリーに仕上がったのである。

 足回り以外では、ディアブロ風のマフラーエンドをワンオフで製作し、音質を変えないエンドのみを作成。これはお子さんのことも考慮し、かつ市販モデルでは納得がいかないオーナーのコダワリである。リアビューはまさにランボルギーニ・ディアブロを想像させる迫力になった。ほかにもボディ同色ペイントやフロントとリアのクロームバンパー施工、HIDヘッドライト交換、各クリアレンズ交換、新型HDDナビゲーションの取り付け、フロントとサイドのCCDカメラ装着など、まさしくプロショップとしてのウイングオートの意地の傑作とも言える仕上がりである。

ランチョの4インチリフトアップキットは、ブラック品番でオーダーし、ランチョのショックアブソーバーも、ホワイトではなくシルバーカラーを採用して見栄えのバランスを整えている。

お子さんがまだ小さいことから、音質は大きくしたくないけどマフラーは変えたいという要望を満たすために、ウイングオートの技術力を生かしたオリジナル・マフラーエンドをワンオフで作成。迫力はディアブロ並だ。

背面タイヤキャリアをボディ同色スムースペイントし、背面タイヤにも同様にROCKSTAR22インチを装着させている。これによってリアビューのデザイン性と迫力が一層向上した。

ハマーH2のブームを再考すると

 ここで紹介しているH2は、日本でハマーのカスタムが一番盛り上がっている頃に撮影した1台。当時、ハマーの販売台数(H2とH3の合計)日本一を争っていた愛知県のウイングオートがお客さんの注文で製作した車両なのだが、納車前の短い時間を利用して撮影したと記憶している。

 当時のH2のカスタムは、既に『行き着いた』というか『突き抜けた』というか…。例えばホイールは大きければ大きいほど偉かったし、モニターは枚数が多いほど絶賛されたし、スワロフスキーなどのデコレーションも派手なら派手なほど喜ばれるという風潮で、ユーザーの指向が、格好いいとかお洒落とかゴージャスとか、そういう方向ではなく「いかに目立つか?」もしくは「どれだけ凄いか?」といった方向にシフトしていた。そいういう環境にあって、ウイングオートが製作したこのH2は、一見すると地味にも映ったのだが、今改めて見ると正当派ならではの普遍的な存在感がある。

 これはあくまでも筆者の私見だが、カスタムやドレスアップというのは、流行を追いかけ過ぎると古くなるのも早い。カーショーなどで入賞を目指す人は別だし、簡単に愛車を買い替えたり、造り変えたりする財力のある人なら関係ないが、1台の愛車を長く楽しむつもりなら、『やり過ぎない』ことも重要なんじゃないかと思う。

※ちなみに、前半部分の原稿はこのH2を取材した当時に在籍していたスタッフが書いたものをそのまま掲載しています。

 >> ハマーH2 の販売車両を見る

E&G社製4インチオーバーフェンダーキットを装着して、迫力を増したホイール&タイヤとのバランスを取っている。

KMC社製 XDシリーズ ROCKSTAR 22インチクローム×12J(オフセット−44)とNITTO Mud-Grappler 37×13.50R22で、ラグジュアリーオフローダーを演出している。

リフトアップして悪くなった部分の視界を確保するために、バックアイカメラなどを装着しているのだが、そのモニターも純正のメーカーオプションのようにすっきりとインストールされている。

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