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VOL.4/へダース交換もろもろ!

キャデラックCTS-V カスタム プロジェクト VOL.4

CADILLAC CTS-V CUSTOM PROJECT

キャデラックCTS-Vのカスタムプロジェクトが発足して2ヶ月が経過した。これまでは車高、ホイールといった足回り系作業が中心だったが、今月からはマフラーなどの吸排気、およびエンジン周りのパーツにも手が入って行く。

更新日:2011.11.15

文/石山英次(Ishiyama Eiji) 写真/石山英次(Ishiyama Eiji)/クワッドドライブ

取材協力/クワッドドライブ TEL 048-281-5853 [ホームページ]

回ってしまえばかなり速いが…

 今月の作業は、まずはヘダースの交換である。使用するのは、社外品のロングチューブへダース。ロングチューブヘダースを使用すれば排気の集合点までの距離が伸びるので、性能的にはピックアップが俄然良くなる。だがその分、低速トルクが落ちるという弊害もあるが、そこは「後にスーパーチャージャー系のチューニングで取り戻す」という前提で、作業を開始した。マフラーには、コルサパフォーマンスがすでに装着されているので(前回紹介)、これにてへダース以降後端部分までのカスタムが、一応終わったことになる。

 作業後の試乗では、「やっぱり下のトルクが落ちてますね、ですがエンジンが回ってしまえばかなり速いです。抜けが相当良くなっていますね」とのこと。
 つまり、排気側だけのエアの抜けがかなり良くなったことで、ノーマル状態の吸気とスーパーチャージャー、およびコンピューターとのバランスが崩れ、それが主に低速トルクを犠牲にしているという推測が成り立つ。だが、ある程度エンジンの回転が上がってしまえば、現状でもその抜けの良さが効果を発揮し、今まで以上に速さが体感できるというのである。
 また排気音にも変化をもたらし、施行後には野太いサウンドを予想していたのだがさにあらず、独特なサウンドに変化していたことに、良い意味で驚いた(下記に動画あり)。

 そして後日、ここまでの区切りとしてパワーチェックを行ってみた。ノーマル状態でのパワーを計測していないので、どのくらいのパワーが実際に上がったのか? という明確な判断材料にはならないのだが、興味本位もあり実測。結果として約40psアップが数値上で確認されている。つまり、へダースとマフラー交換でプラス40ps。これに吸気とスーパーチャージャー系の変化が加われば、それこそ100ps程度のアップなら簡単に到達してしまうだろう(シャシーとのバランスもあると思うので、どこまで求めるかはまだ不明ですが)。

 ちなみに余談だが、こうやって順を追ったカスタムをすることで、「変化」の体感が如実であり、さらにパーツそれぞれの効能、みたいなものがはっきりと体感できるだけに、カスタムを検討している方々には、非常に参考になると思う。

 これらの結果を踏まえ、今後エアクリーナー、スーパーチャージャープーリーなどの交換を検討していくとのことだ。まだどのメーカーパーツを取り付けるかは未定だが、クワッドドライブとして「責任」の持てるパーツを推奨したいというから、期待して欲しい。

先月紹介したコルサマフラーにロングチューブへダース、Xパイプ&ハイフローキャタライザーの交換を行った。へダースが黄金色に焼けている感じがわかるだろう。これにより「抜け」が格段に良くなったので、来月以降は吸気関連に手が入り、究極のエンジンを作り出す。

作業後に聞いた排気サウンドが、予想よりも高かったことに驚いた。V8=重低音という図式ではなく、軽快なサウンドに、ちょっと心が奪われた。後日、試乗等でフィーリングを再確認してみたい。

へダースの交換を終え、あくまで興味本位ということで、パワーチェックを行ってみた。ノーマル時の数値を図ってないだけに正確な判断材料にはならないのだが、メーカースペックに対して40psアップ。

エクステリアのアップグレードも進行中

 また今回は、ビジュアル面でのアップグレードを目的としたいくつかのエクステリアカスタムを行っている。ひとつはプロテクションフィルムの装着。これはその名の通り飛び石や小キズからボディを守るフィルムのこと。フロントマスク、フェンダー、サイドミラー、そしてリアフェンダーに装着。現状でもいとも簡単に200km/hオーバーの世界に飛び込むことができるだけに、そして大人のラグジュアリーを標榜しているだけにボディは守りたい。装着しても違和感がまったくなので、非常にお勧めのパーツだった。
 そしてもうひとつがカーボンパーツ装着とリアテールのスモーク化。カーボンパーツは、フロントリップスポイラーとリアスポイラー。リアに関してはハイマウントストップライトを小型なものに換えた上での装着(これをしないと装着できない)。これにて見た目上での「走り」への意識の現れが一段と向上している。
 リアテールのスモーク化に関しては、ノーマル状態が赤過ぎて、それを真っ黒にするとヤンチャなイメージになってしまうので、あえて中間色を指定し、程よさを狙った。作業後の状態を見ても、一瞬分からないくらいの状態だが、作業前と比較すれば一目瞭然(右写真)。着々と「ストリートパフォーマンス&大人のラグジュアリー」というコンセプトを遂行しているのである。

貼付けているのはルーマーのプロテクションフィルム。ボディの保護を目的としたプロテクションフィルムは、1枚の透明な特殊フィルムで塗装面を覆うことで飛び石やキズから愛車を守るという。

このフィルムの最大の特徴は、剥がせば新車のような状態に戻ること。剥がす際にボディの塗装面を傷めたり、ベタベタが残ることもないという。

エクステリアのカスタムに関しては、好みの問題のあるので、一概にどれが正しいかとは言えないが、このCTS-Vに関しては、オリジナルの雰囲気を崩すことなく、コンセプトを着実に遂行している。

走行テストも着々と進行中

 こうした一連の作業をこなしつつ、日夜走行テストを行っていることも報告しておく。納車約2ヶ月半で4000キロ以上の距離を刻んでいる。主に日常的な遣いから高速走行、およびサスペンションテストにいたるまで。10月末においては、富士のアメフェスにも参加し、多くの来場者の注目の的となった。
 林氏いわく「現段階ではサスペンションのバネレートが純正とさほど変わっていませんから(前回紹介)、それほどの違い、主に乗り心地の悪化はありませんが、『スポーツ』モードだとノーマル以上に硬く感じ、跳ねるような挙動を示すことがあります。ですが、『ツーリング』モードだと極端に柔らかくなく、路面状況が悪くても『足』がきちんと動いて仕事してくれている感じが伝わってきますので、そういったデータを取りつつ、次なるコイルでの変化も楽しみたいと思います」
 ショプスタッフの発言には、こうしたデータの裏付けがあるだけに、言葉の重みが違う。今後のさらなる「進化」に期待したい。

 余談だが、クワッドが以前からオーダーしていた2012年型 CTS-Vセダン BLACK DIAMONDが来月入港し、すべての手続きが済んだのちに、この企画の中から抽出されたエッセンスが加えられて行く、というからこちらも期待して欲しい。

 <関連情報>
 >> キャデラックCTS-V カスタム プロジェクト VOL.1 を見る
 >> キャデラックCTS-V カスタム プロジェクト VOL.2 を見る
 >> キャデラックCTS-V カスタム プロジェクト VOL.3 を見る  
 >> キャデラックCTS-V カスタム プロジェクト VOL.5 を見る

アメフェスでのひとコマ。硬派なお仲間さんたちと参加されたという。

前回装着したサスペンションでのテスト&データ取りもそろそろ架橋にさしかかっている。次なる別メーカーでのテストも同じように行い、好みの応じたサスペンション提案をしたいという。


ちょっと近づき過ぎでしたかね? こもっている感じがしますので、
また次回再チャレンジしますが、一応お聞きください。
マフラーとへダース交換後のサウンドです。

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