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[試乗記]

アメリカンSUVの本質が感じられる年代のタホ

2010 シボレータホ

大径ホイールで飾った質実剛健SUV

かつてはアメリカンSUVの代表とまで言われた存在。2010年型のシボレータホを取材しました。

更新日:2020.09.14

文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力/ガレージダイバン TEL 03-5607-3344 [ホームページ] [詳細情報]

数少なくなった「本物感」が人気の理由

 取材車は2006年に登場した3代目シボレータホである。

 今や日本での流通量が極端に少ないモデルであり、だから乗れば目立つし存在感もある。さらには、流行りのラグジュアリーやクロスオーバーといった車両が多くなった現在、SUVの本来の目的である質実剛健な多目的車として評価されるべきモデルである。

 取材車両であるが、2010年型の4WD。走行8.9万キロ弱。ボディ等はフルノーマルであるが、フロントグリルが変わり、ホイールにはジオバンナ・ダラー26インチが装着されているから、チェックポイントは車両全体の程度と26インチがもたらす乗り味である。

 とはいえ、26インチを履いた見た目は良く、この年代特有のシンプルボディのタホの良さがにじみ出ている。

 この年代のタホの最良のポイントは、それ以前から改良された足回りやステアリング系の剛性感の高さ。

 アメ車を知っている方ならわかると思うが、アメ車=ふわふわといった認識が改善され、世界的な常識に則したSUV。それいでいてアメリカ的な大排気量エンジンを搭載し耐久性の高さを誇ったアメリカ製SUVだけに、タホの魅力が一気に開花した存在だった。

取材したタホは2010年型の4WD。走行8.9万キロ車。26インチホイールが装着されているが、それ以外はノーマル。大径で着飾ったタホもなかなかオツなものである。

フルサイズだけにデカさがあり、それでいてギラついた感がないために、旧アメリカンSUVファンに人気が高い年代のタホ。

クロスオーバーSUVとは一線を画す

 その魅力は、今の時代であればあるほどわかりやすく、個性的でもあり、巷に流行る街乗りクロスオーバーSUVとは明確に一線を画す魅力的な存在である。

 ちなみにこの年代のタホは、エスカレードと同様、22インチホイールがオプション設定されていたから、大径ホイールを履きこなす余裕はある。だから26インチといえども、極端なオーバーサイズとはならないはず。その辺もチェックしたい。

 さて、早速試乗である。この年代のタホに搭載されているエンジンは、5.3リッターV8エンジンであり、最高出力320hp/5200rpm、最大トルク335lb-ft/4000rpmを発生させる。

搭載されるエンジンは、5.3リッターV8エンジン。320hp/5400rpmのパワーと最大トルク335lb-ft /4000rpmを発生させる。圧倒的なパワー感ではないが、耐久性とアメ車らしいドロドロ感をもたらす濃密なフィーリングが健在。

全体的には質素ではあるが、だからといって質感に問題があるわけではなく、各部のクオリティに文句はない。ステアリングの重厚なフィールには誰もが驚くかもしれない。

洗練されたとはいえ、アメ車を知っている方々からすれば、十分にアメ車しているタホ。アメ車の良い部分は残しつつ、進化した年代のモデルだけに今乗っても満足感は高い。

V8ビートが心地良い

 現代の感覚で言えば、パワー感は「まあまま」ということになるだろう。だが、実際に走れば決して速くはないが、街中を走るには必要十分なパワーと言えるものだった。

 しかも、乗っている限り、約9万キロを感じさせるエンジン&駆動系のヤレ&ダメージをほとんど感じることなく、さすがの耐久性を感じたし、心地良いV8ビートが健在だったことも確認できた。

 考えれば、2010年型ということで、10年前の車両の約9万キロ走行ということになれば、年1万キロ以内ということで、走り過ぎという印象ではまったくない。

 また26インチホイールがもたらす印象は、「好みのよるな」というもの。乗り味の変化は言われなければ気づかない方もいらっしゃるとは思うし、「普段乗る車両と大きく異なる」感じる方もいるだろう。

5.3リッターV8エンジンに組み合わされるミッションは6速コラムAT。アメ車らしさ全開(笑)のコラムシフトの操作性は非常に高い。シフトには、ドライバーズシフトコントロールのボタンが装着されている。このボタン操作によりシフトのアップダウンが可能である(たぶん使わないだろうが)。

昔はアメ車のシートはモケットに限るなどと言われていたが、今やレザーシートが当たり前と言われるほどアメ車のレベルも上がっている。シートには使用感があまりないのが嬉しい。

実際に乗ってみて程度を体感してほしい

 筆者的には、轍に対するハンドリングの変化はそれほど感じなかったが、ブレーキ時に「若干強めの踏力が必要になる」と感じることがあった。だが、全体的に大きな違和感があるものではまったくないから、慣れの範疇だと思う。

 一方、各部のヤレは距離から想像するほどのものではないし、もちろん前オーナーの使用感は残っているが、あくまで中古車ベースということを考えれば、過去、これとは比較にならないほど距離数とヤレが進んだタホを見ているから、そういう意味では全然アリのタホ、と言えるだろう。

 中古車の醍醐味とは、まさしく「金額の安さ」であり、新車価格からの値落ちが大きく、それでいて購入後のトラブルが少ないモデルが優秀ということになる。

 だが、あくまで中古車であるから、完璧な新車ではない=何からしらの整備が必要になる可能性は常にはらんでいる=だから安い、わけだから、何らかの覚悟が常に必要というのは、世間一般の中古車全部に当てはまる法則である。

 だが、そういった中古車の定型に当てはまらない存在もあるわけで、そういった中古車こそがお宝的物件となる可能性があるのだろう。

 このタホは、価格や走行距離数等から感じるほどの劣化を感じず、非常に優秀な個体だっただけに、是非同乗試乗等をして実際に体感してもらいたいと思う。乗ってみるとまだまだ十分に走れることが感じ取れるはずである。

広大な足元スペースを誇るセカンドシートも、前席同様使用感は極めて少ない。

ホイールにはジオバンナ・ダラー26インチが装着されている。ホイールスポーク内がよく見えるため、ノーマルブレーキが小さく見えてしまうのが弱点か。

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