昨年2020年のチャージャーにおけるトピックスといえば、ヘルキャットワイドボディの登場であった。
ワイドボディは、通常ボディに幅3.5インチのフェンダーを両サイドに装着するから太いタイヤが装着できる。よって、サスペンションを同時に締め上げることでコーナリングの限界値が高くなり、スピードも高くなる。当然、直線加速時のトラクションも上がるから、エンジンパワーのある車両であればあるほど有効に働く。
もちろん、ワイドフェンダー装着による視覚的な効果も高く、ハイパフォーマンスカーならではのオラオラ感が一層強くなる。
チャージャーは、ワイドボディの登場と同時に前後バンパー形状も変えたから、雰囲気が一層「悪」になり、硬派な印象が際立っている。
そんなチャージャーSRTヘルキャットには6.2リッタースーパーチャージャーエンジンが搭載され、707hp、最大トルク650lb-ftという圧倒的なパワーを発生させ、さらにワイドボディ仕様となることでそのエンジンパワーをより一層有効に使うことが可能になったのである。
実際、ワイドボディのチャージャーSRTヘルキャットの公式タイムは、0-60マイルを3.6秒、1/4マイルを10.96秒で走り、スキッドパッドによるコーナリングGは0.96gを記録した。
さらにサーキット走行では、同コースを走行したノーマルヘルキャットよりも1ラップにつき2.1秒速く走り切ったのである。
この速さの秘密は、新たに装着された極太の305 / 35ZR20タイヤだけではない(2019年までのヘルキャットには275/40ZR20)。サスペンションには、ビルシュタイン製の3モードアダプティブダンパーにハードスプリング、より径の太いスウェーバーが装備され、全体的にリニューアルされている。
くわえて、新型の電動パワステが組み合わされてたことにより、よりダイレクトかつスムーズはハンドリングが実現されているのである。=世界最速の量産セダンの進化である。
だが。たしかにこうした進化は拍手喝采で迎えられるべきだと思うが、どうしても気になっていたことがあった。そう、レッドアイの存在である。
2020年の時点では、そうしたアナウンスは一切なかったが、兄弟車たるチャレンジャーにはヘルキャットワイドボディの上位に「レッドアイ」がその時点ですでに存在しており、そいつは717hpに対して797hpを発生させていたから、「いつかはチャージャーでも同じことが…」との思いが常にあったのだ。
そしてついに、(やはりというべきか)、2021年モデルとしてダッジチャージャー SRT ヘルキャット レッドアイ ワイドボディが登場したのである。
想定通り、797hpの世界最速かつパワフルな量産セダンの誕生である。当然、エンジンは内部から見直され強化。ミッションのトルクコンバーターも増強され、プロペラシャフト等の駆動系も強化されている。ブレーキやサスペンションも調整され、20インチの軽量カーボンブラックホイールに6ポッドのブレンボブレーキといった、使用パーツ面での抜かりは一切ない。
そんなレッドアイは、ヘルキャットワイドボディに対して公式発表で、1/4マイルを10.6秒で走り、同サーキット走行では1ラップにつき1.2秒速く走っている。
ということで、実車である。ぱっと見の印象からして違うヘルキャットベースのワイドボディ。デザイン的な厳つさが加わり高性能モデルらしいオーラが漲っている。
変化はフロントのみならずリアにも及びリアバンパーにもエアスリットを加え、幅広になったリアフェンダーに対するデザイン的なアレンジも追加しているから、直線的なノーマルボディのチャージャーとは明確に一線を画すし、とにかく迫力があってカッコイイ。しかもそこに搭載されているエンジンはまさしくワールドクラスの世界最強エンジンであり、797hp、最大トルク707lb−ftを発生させる。
個人的には、スポーティなチャレンジャーにレッドアイのラインナップは納得がいくのだが、4ドアセダンのチャージャーにレッドアイは、凄すぎて言葉を失う。
逆にこれだけのパワーを秘めた4ドアセダンは世界的に見ても稀有な車両であり、そういう意味では、チャレンジャーよりもレアな存在とも言えるわけである。
だからこそ戦闘能力の高い4ドアセダンが欲しければ、かつアメリカ製ワールドクラスの最強車両がお望みなら、ドイツ車にも真似できないチャージャーSRTヘルキャットレッドアイワイドボディこそがオススメなのである。
近所のコンビニから200キロ超巡行までをこなすスーパーセダン。瞬時の200キロオーバーが可能である(笑)
ちなみに、カーボンニュートラルを実現するための環境政策が進行される現状で、こうした世界最高峰のガソリンエンジン搭載車がいつまで発売され続けるかは全くの不明である。
馬力が馬力だけにいつ生産終了してもおかしくはないわけであり、そうした時代的な流れも加味すれば、日本に実車があるうちに購入するのが得策である。最後のガソリンエンジン車として一生モノとするにも、ヘルキャットレッドアイワイドボディは最高の1台だと断言できるのである。
しかも新車であり、それを発売しているのがスペースYOKOHAMAであるから、車両のコンディションや購入後の整備等で心配がいらないのもオススメする理由の一つである。
今や最新車両は、油脂類やタイヤ&ブレーキチェック程度で納車するなんてことは許されず、電子デバイスを駆使した各項目をすべてチェックしてから納車される必要がある。そういった確認がなされていない車両の場合、特に新しい年式の車両であればあるほどCPUのトラブルが起きる可能性が高まるのだ。
逆に、そういった納車前の確認がどんな車種に対しても可能である設備とメカニックが揃っているというのがスペースYOKOHAMAの強みであり、だから積極的に最新車両が直輸入され販売されているのである。
余談だが、今年これまでに筆者が取材した車両の全てが販売済みとなっていたし、それ以外の最新新車も数多く売約済みとなっている(ブロンコスポーツ、デュランゴヘルキャット、チャレンジャーレッドアイワイドボディ、キャデラックエスカレード、リンカーンナビゲーター、シボレータホZ71等)。
今や最新新車=スペースYOKOHAMAという認識ができているくらいの反響ぶりであり、だから当然、最強セダン、チャージャーレッドアイワイドボディの新車も直輸入されているのである。
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