日本の自動車マーケットにおいて圧倒的なシェアを確保しているミニバンセグメント。そんなミニバンブームのさなかキラ星のごとく輝きを放っている1台がトヨタシエナである。
とくに2010年に登場した現行型のシエナは、逆輸入車としての希少性やトヨタ・ブランドとしての信頼感をもってミニバンに個性を求めるオーナーたちの憧れの的となっている。さらに近年の逆輸入車ブームとも重なって一気にブレイク。アメリカでの販売はもとより、日本への逆輸入も急激に増加したのは記憶に新しい。
シエナの人気の秘密はエッジを利かせたシャープなデザインに加え、全長5085mm×全幅1986mm×全高1750mmというボディサイズも大きなポイントとなっている。長く、広く、それでいて低いボディは、スタイリッシュなビジュアルを犠牲にすることなく想像以上にゆったり広々と使うことができるのだ。
そんなシエナの販売台数が増えることで次なる段階へとステップアップするユーザーも徐々に増えてきている。そう、いわゆるカスタマイズ。最近では日本全国においてカスタムカーが製作されつつあり、その勢いは緩むことを知らず増すばかり。パーツも徐々に増えつつあるので、シエナのカスタムは今後注目である。
ここで紹介するシエナは、ガレージダイバンが製作した1台。スポーティな雰囲気とゴージャスな空間を生み出すことでミニバンとしての機能を全うしつつ、ステアリングを握るドライバー&同乗者の心も満たしてくれるというじつに考えられた仕様となっている。
そのコダワリの中心はオーディオ&ビジュアル。ミニバンの広大なる室内スペースを極限まで使用し、細部にまで貫いた抜いたワンオフ仕様である。
たとえばもともとセンターコンソールのあったところに木枠から作り始めたオリジナルのウーファーボックスを製作し配置。また、そいつをLED照明でライトアップ、そして少々質素だったインテリアカラーにさし色としてワインレッドっぽい赤いアルカンタラをボックス周辺に使用することで、一気に華やかなムードへと変化させている。
一方、リアスペースを犠牲にしながらもインストールされた一連のウーファーボックスやパーツもすべて一からオリジナルで製作された(ブラック&レッドのカラーリングで)。またリアドアの内側にも完全オリジナル仕様のモニターやウーファー、さらには電飾系のパーツが見事にインストールされている。リアに関しては、イベントでリアゲートを開け放つことで「人々に魅せる」ことをも意識されて作られているという。
こうした一連のオーディオパーツのインストールに関しては、ガレージダイバンの音響メカニック(GDファクトリー)が担当している(某有名オーディオショップで修行していた)。室内での音の跳ね返りやリアゲートを開け放った時の外用のサウンド等を研究し取り入れることでウーファーを変則組し、またスピーカーを立体的に組み込むことで驚きのサウンドを構築している。当たり前だがこれらすべてはオーナーの意向に合わせてワンオフで構築されているのである。
音に関して言葉で表現することは難しいが、不用なノイズや振動を抑えて音が響く環境を見事作り出していることと、その音が全席均等に聞こえる状況が作られ、シエナの室内空間が「音が響く箱」状態になっているのが素晴らしい。さらに室内向けの音と外に放つ音とをスイッチひとつで変化させることもでき、そうした使い分けをも可能としている技術力も素晴らしい。
オーディオ系パーツと連動して、フィリップダウンのモニターや埋め込みのモニターを多数配置しているが、これらすべてのパーツによりシエナの室内空間は見事アメリカンなムードで満たされている。
一方シエナのエクステリアは、もともとのスポーティな雰囲気を生かし、ホイールにレグザーニ・ジョンソンIIの22インチをチョイスしてワイド&ローを強調する、よりスタイリッシュなビジュアルを構築するのにとどめている。
「この先、室内空間におけるさらなるカスタマイズを相談中」ということで、今後の進化に期待である。
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