ホワイトのボディカラーにパープルのセンターラインがマッチし劇的に雰囲気を変えているダッジチャレンジャー。駆動系や排気系はノーマルのままだが、リアテールはスモークタイプに交換され、ホイールには22インチのレグザーニをチョイスすることで、ハード&ゴージャスなスタイルを確立している。
22インチのレグザーニを収めている車高は限界ギリギリまで落とされ、一見ショーカー並の低さを実現しているものの、この状態でも街中を普通に走れ、ダンピングも確保されている。
聞けば、「現状は見栄えとクリアランスの確保の調整をしている段階」ということで、実際に一般使用する場合はもう少し車高を上げることになると思う」という(低さを気にせず走るために)。
このチャレンジャーの足回りには、テイン製のストリートアドバンスキットが装着され、これはストリート向けの車高調機能を備えたコイルオーバーサスペンションキットとなる。特徴としては、フロント、リアともに車高の上下動の幅が確保され、好みに応じて調整可能であり(可能と言ってもタイヤを外してショックを外して調整する)、減衰力も16段階の調整幅があり、この調整幅を使って車高と硬さを好みの味付けに変化させることが可能である。
サスペンションに関しては、本国メーカーからも様々なタイプのモノが発売されているが、個人的な印象を言わせてもらえば、日本の道路を知り尽くしている方々が造ったものが一番分かりやすいのでは、という感想を持っている。たしかに、ただ硬める方向でいけば、今や世界中のメーカーでも製作可能なのだろうが、コンピューターシミュレーションを使っても、さすがに日本の道路を隅々まで再現することはできないでしょう(そこまで本気では造らないはず)。
テインにはモータースポーツを土壌としたサスペンション造りのノウハウが豊富にあり、日本の道を知り尽くしている。さらにストリートの場合は、レース以上に過酷な条件を満たす必要があり、たとえばモータースポーツは限られたフィールドでの一点の条件を満たせば良いが、ストリートは走る場所も状況もクルマのコンディションも違うわけで、たとえば装着されているホイールやブレーキ等も異なるクルマ全般に対応しなければならないから、それこそスペシャルな専門スキルとデータ蓄積が必要になり、そいつを駆使して製作されたモノの方が遥かに満たされるに決まっている。
そんな方々が造ったLXプラットフォーム用のサスペンションキットには、だからこその期待が膨らむのである。
チャレンジャーに関しては何度も取材撮影しているが、パープルのセンターラインが入ったスタイルは初めてだった。だがこれだけでもまったく違った雰囲気を発し、「ボディカラーがパープルだと気恥ずかしいものもあるが、これならいいね〜」というオーナーさん方々も多いという。
筆者も同感で、ちょっと地味な白一色だったボディが俄然華やかになり、かつマッスルカーらしい押し出しの強さも出ているとはスゴいセンス。取材車輌にはレグザーニの22インチが装備されていたが、ホイールが走り系デザインのモノを装着していれば、また違った印象を発していたに違いないと思わせるほどレーシーな感じでもあった(やっぱりチャレンジャーにはセンターラインが似合う)。
走り出した印象は、車高の低さから連想させる硬さというかゴツゴツ感がまったく感じられず、それでいて車輌の無駄な動きがキッチリと抑えられている。ブレーキングやコーナリング時のピッチングやロールがハッキリとなくなり、かといってガチガチに硬められていないから、気持ちよくドライブできる。
過去に、無駄な動きを抑えた強烈に締め上げられたサスペンションを経験したことがあるが、たしかにその場合路面コンディションが良い平らな道路だと痺れるほど気持ち良く走れるが、首都高など継ぎ目や凹凸の多い路面では跳ねて跳ねて仕方なかったという経験もあったが、このテイン製のサスペンションにはそれがない。
だからこそ、街中を中心にちょっと飛ばす系の引き締まった足回りを実現することもできれば、かなり飛ばす系のストリートレーサー的な走りも可能であり、さらには無駄な動きを抑えつつ乗り心地は悪化させたくないという玄人好みの味付けも調整可能なのである。
ドイツ系の味を埋め込んだLXプラットフォームのマシンと言えども、引き締まってはいるが完璧ではなく、走っていれば「こうしたい」という足回りに関する欲望も出てくることだろう。そういう時には、調整可能なテイン製の車高調キットは候補のひとつとして十分満足できる機能を備えているに違いない。
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