以前掲載した『最新エアサス事情』の総まとめとして、2017年型フォードマスタング2.3エコブーストの仕様を大幅に変更し、2020年のSEMAショーに出展するというプロジェクトを、ジェットシティ代表の萩原氏から聞いたのは6月のことだった。
これまでも日本のショップが製作した車両がSEMAショーに展示されたことはあるのだが、萩原氏いわく「今回は日本人のセンス&ジャパンメイドならではのクオリティにこだわって、本気で製作します」と、力の入れ方がこれまでとは段違い。
とはいえ、SEMAショーの開催日程から逆算すると、車両の製作期間は3ヶ月にも満たないというし、最初にこのプロジェクトを聞いた時には、編集部的には半信半疑だった。
しかし、プロジェクトの総責任者である萩原氏に詳細を聞くと、「エアサスは本国のユニバーサルエアーに特注部品をオーダー済み」「ペイントはTMオートサービスの市場氏が担当」「塗料は新作の“envyキャンディ”をショーアップが提供してくれる」「エアブラシは東北の女性アーティストで」etcなど、細かい部分まで具体的で、萩原氏の目は完全にマジだった。
撮影日:2020年5月29日
これを以下のように解体開始。
撮影日:2020年6月25日
上記の状態から製作が開始されたはずだった…。
写真右側の人物がメカニックの井上さん。ジェットシティがカスタムする車両の大半は彼が作業を行なっている。写真左側の人物がジェットシティ代表の萩原社長。今回のプロジェクトの総責任者だ。
ベース車の外装パーツをテイクオフ。仕様変更のために外装パーツを全て取り外した状態。これだけでも相当の手間がかかる。
ということで「これは取材するしかない」と車両製作の過程をつぶさに撮影して再び掲載紹介することとなった。が、しかし、8月5日にまさかのSEMAショー中止のアナウンスが…。
正直、新型コロナウイルスの影響でSEMAショーが中止になった時点で、今回のプロジェクトがお蔵入りになることを覚悟した。でも、関係者の熱意はコロナウイルスになど負けなかったである。
萩原氏いわく、「中止になったものは仕方ない。目標を来年に切り替えて、製作スケジュールから渡米スケジュールまで全て練り直します。時間的な制約が緩和されたことで、より高い完成度のカスタムカーを作る機会ができたとプラス思考で頑張りますよ!」という。
計画自体が頓挫しても仕方ない状況で、すぐに目標を切り替えて前を向く関係者のバイタリティには感心するばかりである。ということで、来年のSEMAショーまで、このマスタングの製作状況を不定期でお伝えします。お楽しみに!
ベース車に装着されていたパーツ。取り外したパーツはジャンルごとにまとめ、傷が付かないように大切に保管しておく。
すでに用意された新装着パーツ。新たに装着するパーツの一部。エアサスなどの大物系は、ワンオフで製作することとなる。
キモのエアサスは本国にオーダー中。エアタンクは既存の製品を使用するが、エアサス自体はアメリカに特注部品をオーダー中だ。
大阪から日本屈指のカスタムペインターを呼び寄せ、エアブラシは仙台から女性アーティストを呼び寄せていくという。
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES
35,530円
EXTERIOR
6DEGREES
8,151円
MAINTENANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES