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「SE」だけがシエナのお買い得グレードなのか?

トヨタ シエナ SE & XLE (TOYOTA SIENNA SE & XLE)

ミニバンにはAWDが必需品!

シエナ人気に火が付き、人とは違うシエナを求め始めた方々が多くなっていると聞くが、そんな方々にお勧めなのが「XLE」。最上級グレード「Limited」よりも安く、「SE」よりもわずかなエクストラでまったく違う世界を手に入れることができるのだ。

更新日:2015.10.07

文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力/ベルエアー TEL 0436-40-1212 [ホームページ] [詳細情報]

人とは違うシエナに乗りたいと思ったなら?

 シエナには5つのグレードが存在するが、人気の中心は間違いなくSEである。スポーティなエアロを付けたスマートな雰囲気の持ち主だ。

 だが人気に火がつき、人とは違うシエナを求め始めた方々が現れた。で、彼らの行き着く先はSEとは異なるグレードだった。

 じつはシエナの場合、SEの他のグレードとして多くのショップでは「リミテッド」を積極的に押しているが、リミテッドはかなり高額(ユーザー思いではない)。オプション等にもよるが、ざっと見積もってSE+80万円から100万円高がざらである。だが…。

 SEと値段がたいして変わらずに、SEにはない装備と雰囲気をもたらした大穴グレードがある。それがXLEである。差額にして約12万円程度の割高となる。

 そもそもSEとは、FWDベースのシャシーにスポーティな専用エアロとメーターパネル、19インチホイールを装備した日本人好みのグレード。インテリアもスポーティで、唯一のブラックカラーがチョイスできる。意外に簡素化されてはいるものの、質感にはなんら問題ない。
 
 それに見た目が何よりもカッコいいから、日本製ミニバンにはない雰囲気が楽しめるし、左ハンドルだし、トヨタクオリティだし…。

 だが、それは人気が出だす前までの話であり、こうもシエナの人気が高まると「人とは違うシエナに乗りたい」と思う方がいてもおかしくはない。だからこそ、前述のリミテッド導入となるのだが、リミテッドだと一気に価格が跳ね上がり、SEを購入を検討している方々の比較検討車とはならない。

 というわけで、SEとXLEを比較してその違いを見極めることと、乗ってみて一体何が違うのか? について検証してみたい。
 ちなみに、シエナにある5つのグレードとは、下からL、LE、SE、XLE、LIMITEDとなっている。

知らない方はこのカタチがシエナ、と思っているかもしれないほどメジャーになった。グレードは「SE」。丸っこいデザインにシャープなエアロを装着したスポーティなグレード。日本人好みのデザインである。

シンプルなインテリアだが、ホワイトメーターが「SE」の証。センターコンソールにはカーボン調の意匠がデザインされている。

「SE」専用となるブラックカラーのインテリア。これまた日本人好みと言えるかもしれない。シートはハーフレザー仕様となっている。

左がSEで右がXLEとなる。右のSEに人気が集まる理由が良くわかる。XLEの方が若干車高が高いのも良くわかる。

シエナのベースとなるスタイル

 SEについてはもう何度も試乗インプレッションしているだけに、ここでは直接触れないが、XLEとの比較として2台並べて撮影してみた。ひと目見た瞬間からその違いが明確であった。

 フロントでは、グリル、スポイラー、ヘッドライト、すべてに異なり、明らかにSEの方が見た目にスポーティである。

 ホイール形状も異なり、SEは19インチ、XLEは18インチを履いている。

 リアもスポイラー形状が違い、何よりテールレンズがクリアと赤とで雰囲気すら異なる。

 見た目に関して言えば、XLEがダサイということではなく、これこそがシエナの元となる形であり、これをベースにスポーティな仕様としたのがSEということなのだろう。

 一方インテリアだが、SEの特徴はブラックカラーのインテリアが唯一選べること。そしてホワイトメーターを装備していることである。

 XLEは、明るいベージュカラーで、SEがカーボン調パネルを使用している箇所にウッドを散りばめ、高級感溢れる仕様としているところが違いとなって現れている。SEのシートがハーフレザーになっているのに対し、XLEはフルレザー。あらゆる箇所に質感の違いが感じられる。

これがシエナのベースとなるデザインである。これだけを見たら、シエナ人気は起こらなかったかも? ただ、「SE」が行き渡った今、改めて見ると、ベースデザインの評価も高まっているというから不思議である。

淡いベージュカラーのインテリアにウッドパネルが貼られた高級感溢れる仕様となっている。さらに上級の「Limited」ではステアリングの一部にウッドが使われる等、さらに高級となっているが、この「XLE」レベルでも十分に満足できる。

「XLE」では同じくベージュカラーのフルレザーシートとなっている。

左がSEで右がXLEとなる。こちらも違いが明白である。

ファミリーカーにこそAWDが必要!

 じつはXLEで一番の注目ポイントがシャシーである。XLEにはFFとAWDと2種類あり(SEはFFのみ)、今回の取材車輌はAWD。なので、SEと比較して車高が若干高くなっている。

 個人的にだが、「ファミリーカーにこそAWDを」という強い思いがある。子供たちを乗せる機会が多くなり、雨季や降雪を備えた日本の気候を考えれば、AWDであるメリットは本国アメリカよりも断然強い。だからこそ、シエナにはAWDが似合うとも思っていたのだ。

 シエナは、日本におけるアルファードと競合する可能性が高いが、一番のメリットが車高の低さによる高速域の安定性にある。アルファードの方が同じエンジンを搭載してるにもかかわらず若干パワフルであるが、そのパワフルなエンジンパワーを使った走りをする場合には、ボディ全高の高さがデメリットになる。シエナの方が低いために、コーナー等での走りにも軽快感がある。

 SEとの比較となれば、やはり締め上げられている分SEの方がキビキビ走り、車高の低さ等も相まって誰もがスポーティという評価を下すに違いない。AWDに思い入れのある筆者ですら、SEの走りには不満がない。

 だが、XLEに乗れば、いわゆる素のシエナということになるのだろうが、これが結構悪くない。ミニバンとしての使い勝手と「ある程度普通に走れば」という思いであれば、XLEは乗り心地が悪くなく、それこそ高級車的なスムーズな走りを実現する。スポーティな走りではぜんぜんないが、個人的には大人の仕様として、このAWDが気に入っている。

 XLEのボディエクステリアに対してどういう印象を抱くか、リアテールはクリアが良いとか、スポイラーがどうとか、そういったネガティブな印象を抱くと厄介だが、SEに対して約12万円のエクストラでAWDのシエナが手に入ると思えば、個人的にはXLEもお勧めの対象になると思っている。

 どこに重きを置くかで評価は変わってくるが、豪華なインテリアとAWDを手に入れたいなら、XLEでも十分満足できるはずである。

 実用的にかつ長く乗りたいなら、XLEのような地味な存在の方が結構良かったりする場合もあるし。

言わずもがなだが、搭載されるエンジンは、グレードによって違いはない。3.5リッターV6DOHCエンジン。266hp、最大トルク245lb-ftを発生させる。2012年までは直4エンジンが存在したが、2013年モデルから消滅している。

無い物ねだりは世の常なのかもしれないが、「XLEにSEのエアロが付けば最高! となるのかもしれないなぁ」なんて、ちょっと思ったりもしましたね。けど、それによってまた高額になりますからね。いたちごっこではあるのですが…。

乗るといつも思うが、背の高いミニバンとは異なる、安定感の高い走りと広いスペースを有する最高のミニバンである。

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>> トヨタ シエナ SEについて を見る

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