TEST RIDE

[試乗記]

高級ブランドとしての品格を重視

2012 インフィニティ QX56 (INFINITI QX56)

今だに通用する走りの性能も高い

北米販売車輌であるにもかかわらず、コテコテのアメリカンを目指したというよりはインフィニティとしての品格を重視したQX56。その2012年モデルに試乗した。

更新日:2017.08.24

文/椙内洋輔 写真/古閑章郎

取材協力/ベルエアー TEL 0436265700 [ホームページ] [詳細情報]

一気に進化した2代目モデル

 2004年に北米専用モデルとして登場した初代QX56は、キャデラックエスカレードやリンカーンナビゲーターに対抗するインフィニティのフルサイズSUV。

 そして2010年にフルモデルチェンジし登場した2代目QX56は、全長5291×全幅2029×全高1920ミリ、ホイールベース3076ミリと、初代と比較してかなり大型化しているのが特徴である。だがその恩恵により3列目シートの居住性がかなり向上しているという。

 この2代目は、プラットフォームから一新され、それまでの初代型から一気に2世代分くらいの進化がもたらされたといっても過言ではない。

 まずはスタイル。それまでの直線基調のスタイリングから一気に洗練され、抑揚の激しいスタイルがポイント。

 インフィニティらしいといえばそれまでだが、その風情や迫力、洗練性は欧州高級SUVにも引けを取らないと世界中で評価されているという。また充実の装備と最新テクノロジーを搭載し、名実共に世界に誇れる1台にまで上り詰めた感がある。

 特にハイドロリック・ボディ・モーション・コントロールは秀逸であり、4輪にレイアウトされた油圧シリンダーによってコーナリング時の姿勢制御を行ってくれる。これは重心の高い車両がもたらす不安定なロールをコントロールし、まるでスポーツセダンのごときコーナリングが可能になるのである。

直線基調だった初代モデルから生まれ変わった2代目モデル。フロントフェンダーの膨らみが目安となってドライバーからの視界やボディの感覚のつかみやすさは特筆。QX56は2014年にマイナーチェンジが行われ、車名もQX80へと変更されている。

ボディ真横からリアにかけてのスタイルが非常に洗練されており、固有の雰囲気をもたらしている。

2004年に登場した初代モデル。直線基調のデザインが特徴。こうやって今見ると「アメ車」といわれても違和感がないデザインとも言えるだろう。だが、インフィニティとしては「これだと世界では戦えない」ということで、改めてのモデルチェンジということになったのだろう。

本場のフルサイズSUVを越える仕上がり

 搭載されるエンジンは5.6リッターV8。400hp、最大トルク413lb-ftを発生させ、7速ATと組み合わされることでパワフルかつスムーズな加速と省燃費を可能にするという。駆動方式はFRと4WDが用意される。

 インテリアの質感も格段に向上し、旧型とはまるで別次元の洗練度をもたらしている。ソフトレザーとウッドのバランスも絶妙であり、その他オプションとの組み合わせでそれこそ至れり尽くせりの充実感が味わえるのだ。

 2011年当時でいえば、キャデラックエスカレードやリンカーンナビゲーターでさえも最新のQX56には、そのメカニズム洗練度では劣ってしまうだろうと思わせる、そのくらいの性能である(個人の趣味志向などはさておき、単純な性能比較において)。

 これまでのQXは、アメリカ本国で製造されていたが、この2代目からは九州工場に変わっている。そういう意味からも「対欧州」的な味付けが色濃くなっており、洗練度が格段に高まっているのかもしれないと予想されるのである。

 なお、この2代目QX56は2014年にマイナーチェンジが行われ、車名もQX80へと変更されているのである。

搭載されるエンジンは5.6リッターV8。400hp、最大トルク413lb-ftを発生させ、7速ATと組み合わされる。パワー的な不足をほとんど感じることなく、トルクに任せた悠然とした走りが堪能できる。

メーター周りやシフトノブあたりの質感が非常に高く、きめ細やかさと質感とが両立されており、アメリカ的な大雑把な印象がまったくないのが最大の特徴である。

見た目の印象や情報量が適切で、質感の高さを感じさせるメーター類。流行りの液晶タイプではなくアナログメーターであるのも個人的には好みだった。

フルサイズSUVは日本の道路をゆっくり走っている時にも気持ち良さが味わえる。大きく重いものをゆったりと走らせる醍醐味は格別である。

フルサイズSUVに乗る醍醐味満載

 さて取材車輌であるが、2012年型の4WD。ホワイトのボディカラーである。インテリアはブラックレザーにウッドの組み合わせで、非常にオーソドックスな1台と言えるだろう。

 くわえて個体としての室内の程度が非常に高く、レザーシートは前席のみに使用感があるが、セカンド、サードシートにはほぼ見当たらない。それだけでもかなりのお買い得と感じるだろう。

 QX56は、初代に何度か試乗した経験があるが、この2代目は初。前々から評判が高かっただけに乗りたいと思っていたが、日本では中古車としての動きがかなり活発であり、乗る前に売れてしまうというほどの人気車。だが、今回複数の車輌を仕入れたということで試乗が実現したわけである。

 見た目の印象は、数字ほどの大きさを感じさせない。ボディラインの抑揚があり、大きいが引き締まった印象を与えるためか、思ったほど大きさに驚かなかったのだが、運転してみると若干大きさを感じるが、フェンダーの盛り上がり等から、四隅の感覚がわかりやすいために慣れれば運転にあまり支障は感じない。

 エンジンも、さすがに5.6リッターの排気量があるだけに力強さとトルク感が際立っており、2リッター直4ターボ等が全盛の時代には多少の時代錯誤感もあるのかもしれないが、乗れば大型ボディには大排気量V8が似つかわしいと誰もが思うことだろう。

 この大きく重いものを、ゆったりと走らせているときのフィーリングの気持ち良さこそが、大型SUVに乗る醍醐味だろう。

ちょっぴり和風テイストなのかもしれないが、個人的には高級感があり素敵だと思えるセンターコンソールだ。

シフトノブの操作感にも節度があり、非常に好ましい。

高級ブランドとしての質感で満たされる

 室内も、ウッドの使い方もそうだが、メーター周りやシフトノブあたりの質感が非常に高く、きめ細やかさと質感とが両立されており、アメリカ的な大雑把感が少ないのが最大の特徴といえるだろう。

 そこがトヨタセコイアとの最大の違いでもあり、インフィニティと北米トヨタとの違いでもあるのだろう。

 そもそもインフィニティとは、1989年に日産がアメリカで販売を展開した高級車ブランドであるが、現在では、北米、ヨーロッパ、ロシア、アジア各圏でも販売がなされている。

 そういう意味では、スタイリングも含め、トヨタタンドラのような明確なアメリカンというよりは、あくまで「高級ブランド」としての質感や走りが優先され、そういったブランド意識に賛同した人々が好んで買われていくような存在となっているのかもしれない。

 取材車を提供してくれたベルエアーでは初代が一台、2代目が五台の在庫を有していたが、すでに残りが2代目の在庫車2台というからQX56の中古車としてのヒキの強さはかなりものち言えるだろう。

たっぷりとした容量のレザーシート。座り心地もよく、ゆったりとドライブできる。中古車としては、このフロントシートのみに使用感が見られるが、その他のシートは本当に綺麗な状態が保たれている。

足元スペースが非常に豊富なセカンドシート。居住性にまったく不満はでない広さを確保している。

サードシートは、この2代目モデルより広さが一段と改善され、使える3列目シートとして役割を果たす。

シートアレンジや荷室の広さはお墨付き。フルサイズSUVならでは。

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