取材車両は2011年型のインフィニティQX56。QX56は、2014年にマイナーチェンジが行われQX80へと車名を変更しているが、市場的にはまだまだQX56が中心となっており、価格や程度がこなれたものが多くなっている。
実際、2011年当時の新車のQX56は700万円台といった感じの価格帯であったが、今現在は中古車で400万円を切った車両が多くなってきている。ちなみに今回取材した車両は約6000キロ走行車で398万円(税込)。走行距離も価格も驚きである。
さて、2011年に登場した2代目QX56は、それまでの旧型から一気に2世代分くらい進化したといっても過言ではないほど激変していた。
まずはスタイル。それまでの直線基調のスタイリングから一気に洗練され、その迫力や風情は欧州高級SUVに引けを取らないほどになった。また充実の装備と最新テクノロジーを搭載し、名実共に世界の1台にまで上り詰めた感があったのだ。
特にハイドロリック・ボディ・モーション・コントロールは秀逸であり、4輪にレイアウトされた油圧シリンダーによってコーナリング時の姿勢制御を行ってくれる。
これは重心の高い車両がもたらす不安定なロールをコントロールし、まるでスポーツセダンのごときコーナリングが可能になるのである。
搭載されるエンジンは5.6リッターV8。400hp、最大トルク413lb-ftを発生させる。これに当時最先端の7速ATを組み合わせてパワフルかつスムーズな加速と省燃費を可能にする。
フルサイズSUVだが、洗練されたデザインが魅力的だ。
リアデザインも固有の雰囲気をもたらしている。
搭載されるエンジンは5.6リッターV8。400hp、最大トルク413lb-ftを発生させ、7速ATと組み合わされる。パワー的な不足をほとんど感じることなく、トルクに任せた悠然とした走りが堪能できる。
実際、街中での走りは強烈そのもの。最新のSUV勢にはもちろん敵わないものの、中古車であるという事実を鑑みれば、それこそその当時のアメリカンSUV以上の走りと足回りの安定感を発揮し、またボディの大きさに似合わない扱いやすさ運転のしやすさがポイントである。
非難を覚悟で言えば、当時のキャデラックエスカレードやリンカーンナビゲーターでさえもQX56には、そのメカニズムの洗練度では劣ってしまっていただろう。そのくらいの性能である(個人の趣味志向などはさておき、単純な性能比較において)。
それまでのQXはアメリカ本国で製造されていたが、この2011年デビューの2代目からは九州工場に変わっている。そういう意味からも「対欧州」的な味付けが色濃くなっており、扱いやすさや洗練度が格段に高まっているのかもしれないのである。
一方、インテリアの質感も格段に向上し、旧型とはまるで別次元の洗練度をもたらしている。ソフトレザーとウッドのバランスも絶妙であり、その他オプションとの組み合わせでそれこそ至れり尽くせりの充実感がまだまだ味わえるのである。
メーター周りやシフトノブあたりの質感が非常に高く、きめ細やかさと質感とが両立されており、アメリカ的な大雑把な印象がまったくないのが最大の特徴である。
ブラックとはまた雰囲気が異なるベージュレザーのインテリア。
フルノーマルであることもオススメ理由のひとつ。
大きく重いものを大パワーで動かす気持ち良さ。それでいて扱いやすさと質感の高さが得られるのは限られた存在のみだ。
よく言われることだが、インフィニティは北米トヨタ車とは決定的な違いがあり、たとえばタンドラやセコイアなどはアメリカンな方向へと舵をきっていることが明確に伝わって来るが、インフィニティはどちらかといえば欧州車のような引き締まったボディ、ハンドリングや足回りが特徴である。
そう言う意味では、インフィニティのインテリアは明らかに欧州車的であり、質感も絶対的に高い。すなわち、人とは異なる価値観やブランド嗜好である方々には最高の一台になるのではないか、と思うのである。
なお、この車両を販売しているシャインストリートは、インフィニティを商品ラインナップとして揃える専門店であり、特にローマイレージで状態の良いものを厳選している。
今回の車両のような出物以外にもJXのような日本では珍しい車両や日本では発売終了となっているスカイランクーペ等の扱いもあるので、インフィニティに特化したスペシャルショップと言っても過言ではない品揃えなのである。
たっぷりとした容量のレザーシート。座り心地もよく、ゆったりとドライブできる。中古車としては、このフロントシートにも使用感が見られない抜群の状態だった。当然、その他のシートも本当に綺麗な状態が保たれている。
足元スペースが非常に豊富なセカンドシート。居住性にまったく不満はでない広さを確保している。
使える3列目シートとして役割を果たす。
世界で戦うためのデザインに生まれ変わっている。
またボディカラーも白や黒だけでなく、今回の車両のようなバーガンディといった逆車では珍しい色であったり、一般的なシルバー系なども多く揃えているという。
最近では現地ナビの日本語化を研究しており、インフィニティ系ではQ50やQ70はオリジナルナビをそのまま生かした状態で日本の地図を出せるようになってきているというから素晴らしい。
シャインストリートには、アメリカ法人のハートインターナショナルの存在があり、北米から新車、中古車問わず輸入できる環境が整っているというから、気になる車両があれば問い合わせしてみるのも一考である。
冒頭にも記したが、今回撮影したQX56は2011年型の約6000キロ走行車。まさに上玉の個体であった。
さらにワインレッドのようなボディカラーにベージュの内装カラーの組み合わせが非常に洒落ている。また内装には使用感がほとんどなく趣味性も高いことから、この先オーナーになる方には非常に嬉しい個体であると思うのである。
取材したQX以外にもJXがありスカイランクーペの左ハンドルがあり、インフィニティだけでなくUS日産系の逆輸入車も手がけるシャインストリート。当然ながらメンテナンス等のポイントも抑えており関東圏では数少ないインフィニティ専門店として活躍中。
48,070円
EXTERIOR
6DEGREES
35,530円
EXTERIOR
6DEGREES
8,151円
MAINTENANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES