2019年にフルモデルチェンジしたシボレーシルバラードは、まずデザインが改められた。一時代を築いた90年代のC1500を思い起こさせる強面な硬派なスタイル。
と同時にアルミ等の複合素材によって450ポンド(204kg)の軽量化を果たし、ボディ、フレーム、サスペンションに至る全域で見直され、すべての面でリニューアルされた。
フロントマスクには、カマロからインスピレーションを得た一部分を含め、空力やエンジン冷却にもこだわり、機能とデザインを融合させた、それでいてシルバラードらしさをアピールするデザインを採用。
さらに実用性と機能性の融合といった最先端ピックアップを目指しモデルチェンジされている。C1500以降、われわれが待ち望んだ「らしさ」の復活である。
搭載されるエンジンは、3リッター直6ディーゼルからはじまり4.3リッターV6、5.3リッターV8、6.2リッターV8に至るまで6つのエンジンを有し、5.3リッターV8に組み合わされるミッションは8速AT、6.2リッターV8に組み合わされるのが10速ATである。
それぞれのパターンとの組み合わせによるモデルラインナップは8種類に及ぶという。以下、グレードである(一番上が上級グレード)。
・High Country
・LTZ
・LT Trail Boss
・Custom Trail Boss
・RST
・LT
・Custom
・Work Truck
今回取材した個体は、Customの新車であり、オプションの5.3リッターV8搭載しているモデルである。この個体のポイントは、新車であることと628万円という価格にある。
というのも、この個体のグレードはCustomであり、今現在日本の市場に出回っている上級グレードたちと比較して約100万円は安い。
とはいえ、日本で乗る上で必要とされるものはほぼ装備されているわけだから、あえて上級グレードを望まなければ、Customで十分に満足できるはず。
上級グレードとの差は内装レザー&シート、ボディ外装のバンパーカラーの違い、その他少々の装備等の違いが当てはまると思われるが、それら部分に関しては、この個体を直接見て納得できるのであればなくても良いはず(あえて求めるものがあるならば、そもそも最初からこの個体には目もくれないだろうし)
しかも通常Customは、4.3リッターV6エンジンが標準装備だが、この個体にはオプションとなる5.3リッターV8が搭載されている。
あくまで個人的な意見だが、こういうピックアップトラックはベースグレードに近いものほど本来の味わいが出ると思っていて(上級グレード買うならタホやサバーを購入した方が良いのではと思ってしまう)、だから今回のCustomは非常に好感だし、思いっきりピックアップトラック的な使い方ができるに違いない。
で、実際に動かしてみたが、見た目通り素晴らしかった。355hpを発生させるV8は十分に力強いし、街中程度の走りだが、なんら不満はない。特に出足の軽さの感覚はこの年代の特徴を示していると思う。
まさに旧C1500あたりから考えれば別世界の乗り物であり、そういう意味では十分に満足できるだろう。
同時にインテリア等を確認したが、たしかにレザー等で覆われることのないプラスチック素材のインパネだが、これも昔と異なり素材感がまったく異なるから、安っぽさを感じさせることはほとんどない。
そういう意味では、上記したとおり、ピックアップ的な使用をする前提であれば、まったく問題ないだろう。
なお、この個体を販売しているABE CARS Tama Garageは、開店当初からピックアップトラックとフォード車の二系統を販売の中心に据えているショップ。
しかも母体はあの阿部商会。だから行けばわかるが、まるでディーラーのようなショールームとメンテナンス工場を有しており、工場に関して言えばフォード認定工場でもある。
そうした「しっかり直せる工場」を持っているからこそ、現代の新車の販売も可能なのである。
新世代のピックアップ、新型シルバラードはまだまだ日本ではレアな存在だけに個体数も少なく、あっても上級グレードが多い。そんな中のCustomということで、ピックアップらしく使いたい方にはうってつけの1台だと思うのである。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES