フルラッピングを施したボディは、近未来的なサイバー感を演出したいがゆえに、塗装では表現できないトーンカラーでのブラッシュドチタニウムを全面的に使用し、ボンネット等のフロントマスクにはカーボンデザインのフィルムを使うことで、流行のレクサス・スピンドルグリル風のデザインを完成させた。
これらフルラッピングは、自社塗装ブース内で行われ(ホコリ、遺物混入防止、施行温度管理など慎重をきすため)、脱着可能なパーツは施行前にすべて取り外すことから作業が始まる。施行には、フィルムのキズ防止や圧着不良防止のために念入りな下準備とラッピング専用のグローブやフィルム専用のカッターとしてナイフレステープを使用する等、専用工具を確実に使用する。ここら辺は、ある意味ペイント並に、というかペイント以上に神経を使う箇所かもしれない。
フルラッピングは、貼るポイントにより若干難易度が変わるのは想像できるが、ルーフ等は1枚の大きなフィルムを貼るわけで、サンルーフが装備されていたり、プレスレールがボディに刻まれている車輌は、かなりの難易度となるのは想像に難くない。
また、フロント、リアバンパーの凹凸が大きい箇所は、3次曲面的な部位となるために、フィルムのゆがみやズレや気泡が出ないよう、細心の注意と技術力が必要となる。
使用されるフィルムは、3M製カラーラッピングフィルム。50種類以上のカラーと質を備えた王道のフィルムである。
世間的に「フルラッピングは高額だ」という認識は間違えではないのだが、こういった各種装備や技術力、さらにはそこに使うフィルムの数が加算されれば(さらに元に戻せるという魅力もあり)、ある程度は仕方のないことなのだろう。
だがベルエアでは、今回の施行基本料金は59万8000円(ボディサイドのラインは除き)〜となる。2年くらい前から「フルラッピング1台100万円〜」と言われてきただけに、これでも十分なバーゲンプライスと言えるだろう。
ちなみに、今回のシエナは、ボディがLサイズとなるが、Mサイズは49万8000円〜、Sサイズは39万8000円〜となる(すべて税込み価格&材料費込み)。
その他、パートラッピングという部分的な箇所は1万500円〜となり、ストライプ等のデザインラッピングも1万500円〜(当然サイズによって異なる)、さらにボンネット単体、ルーフ単体は5万2500円〜(当然サイズによって異なる)とポイントポイントで使い分ける作業も可能ということで、ちょっとしたカスタムや雰囲気変えにはもってこいではないだろうか(しかもかなりの価格破壊と言っていいだろう)。
この2013年型のシエナは、スポーティなグレードの「SE」ベースなだけに、フルラッピングに加え、足回りやホイールを変えることで、一層の性能アップを見込んでいる。
独特の質感を持つブラッシュドチタニウムは、光りの加減によって色艶が変化し、ボンネットやサイドミラー、ピラー、テールゲートガーニッシュ等は、カーボンファイバーブラックで別にラッピングすることで、スポーティさを演出するとともに、ボディにメリハリを付ける。
足回りには、社外の22インチホイールに合わせRS-Rの車高調を組んでローダウンを行い、もともとのSEのスポーティな雰囲気を継続するとともに、大径の迫力を醸し出している。
スピンドルグリルの演出のせいか、レクサス版シエナのような風貌になり迫力が一段と増している。22インチを履いた足は、路面の凹凸に煽られることなく、かといって硬くなり過ぎず、十分な粘りと快適を両立していることが確認できた。
この仕様を見た別のシエナユーザーさんが、早々に「フロントグリル部分のみラッピングを施行するということなった」というから、レクサス版シエナも意外に人気が出るのではないだろうかと思う。足を含めたシエナのカスタムとしても朗報である。
12,810円
PERFORMANCE
6DEGREES
17,298円
PERFORMANCE
6DEGREES
18,420円
PERFORMANCE
6DEGREES
2,090円
MAINTENANCE
6DEGREES