いまだ日本の自動車マーケットにおいて右肩上がりのシェア拡大を続けているミニバンカテゴリー。圧倒的なスペースを誇る車内には多くの家族や仲間を乗せることができるし、荷物だってふんだんに搭載することができる。それでいて一般的な乗用車と変わらないインテリアの雰囲気や乗り心地等によって、老若男女、誰もが違和感なくステアリングを握ることができるし、人気継続中も当たり前といった感じだろう。
それだけにアルファードやヴェルファイア、エルグランドといった車種が街中にあふれているのも事実。個性を求めるオーナーにとっては、ミニバンの利便性は捨てがたいが、他人と同じクルマには乗りたくないというのが正直なところだろう。
で、そんなツウなオーナーたちの間で注目を集めているのが、北米専売ミニバン「トヨタシエナ」だ。1997年のデビュー当初はさほど話題には上らなかったが、2010年発表の現行3代目から一気にブレイク。アメリカでの販売はもとより、日本への逆輸入も急激に増加したのは記憶に新しいところだ。
人気の秘密はエッジを利かせたシャープなデザインに加え、全長5085×全幅1986×全高1750ミリというボディサイズも大きな訴求ポイントとなっている。
アル/ヴェルよりも長く、広く、それでいて低いボディは、スタイリッシュなビジュアルを犠牲にすることなく想像以上にゆったり広々と使うことができるのだ。フル乗車(8名)でゴルフバッグが5個、スーツケースが4つ積めるミニバンなど、そう多くは存在しない。
さて、逆輸入車としての希少性やトヨタ・ブランドとしての信頼感、そして抜群の積載能力などに加え、取材車にはもうひとつ忘れてはならない魅力が搭載されていた。
このシエナは豪華なレザーシートなどを備えた「XLE」がベースとなっているのだが、さらにウイングオートではスポーツグレード「SE」専用のボディキットを装着し、限定車としてリリースしているのである。
詳しく紹介すると、シエナの場合人気グレードは間違いなく「SE」である。「SE」は、FFベースのシャシーにスポーティな専用エアロとメーターパネル、19インチホイールを装備した日本人好みのグレード。インテリアもスポーティで、唯一のブラックカラーがチョイスできる等、まさに走り系ミニバンの雄としてシエナ人気を支えている中心的存在である。
一方で「XLE」は、ベージュとウッドに包まれた豪華さを演出したグレードとなる。18インチタイヤを装備し意外にもマイルドな乗り心地を有し、ガチガチなスポーティを求めない向きにはかなり好評と聞く。しかもFFとAWDが存在し、高速域での安定性を望むならAWDの選択肢は絶対だ。だが…。
「XLE」は非常に大人しい素のボディ形状のため、あまりカッコ良くないのである。すなわち、性能は「XLE」がいいんだけど、ボディは「SE」がいい…。そんな声が現実的にかなりあったのである。
今回ウイングオートが製作したシエナは、そんな既存のシエナファンの生の声を生かした、まさに誰もが欲しがる理想のシエナ。スポーティなボディながらも、豪華さを演出し、あえて選べばAWDという武器が手に入る。独自性を加えたこのウイング仕様は一見の価値あり、である。
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